企業イベント開催時の顧客や社内向け案内文の作成方法と例文

近年、コミュニケーションの活発化や従業員同士の親睦を深めることを目的として、社内イベントを積極的に開催している企業も増えてきています。また、顧客や取引先との関係構築を目的とした社外イベントも、企業活動において重要な役割を担っています。
こうした社内・社外イベントを開催する際は、事前に案内文や告知文を作成して参加を促すことが一般的ですが、「どのような文章を書けば良いのか分からない」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、社外向け・社内向け企業イベントにおいて案内状を出す目的、それぞれのケースの案内文の作成方法やポイント、実際に使える例文について解説します。
目次
企業イベントにおいて案内文を出す目的
企業イベントを成功させるために、案内文は非常に重要なツールとなりますが、社外向けと社内向けでは案内文を出す目的に違いがあります。それぞれの目的を理解したうえで、集客率や参加率の向上を果たしましょう。
どのような目的があるのか順番に解説します。
社外向けイベントの案内状の目的
社外向けイベントにおいて、案内状は単なる連絡手段ではありません。案内状は、参加者へイベント参加を促し、集客率を高めるためにとても重要なツールとなります。
案内状では、イベントの存在だけでなく、イベントの魅力や参加することのベネフィットも伝えられます。そのため、案内状によって参加者の意思決定を後押しでき、集客率の向上につながるのです。
また、案内状は、その内容から企業に対する印象を参加者に与えるツールにもなります。企業としての印象や信頼感を高めるためにも、丁寧で分かりやすい案内文の作成が求められます。
まとめると、社外向けイベントの案内状には、以下のような目的があります。
- イベントの開催を確実に知らせる
- 興味・関心を引き、参加意欲を高める
- イベントの趣旨やメリットを理解してもらう
- 必要な情報を整理して提供することで、参加のハードルを下げる
案内状の内容や伝え方によって、イベント全体の印象が大きく左右されることを意識しておきましょう。
社内向けイベントの案内文の目的
社内イベントにおける案内文の目的は、従業員の参加率を高めることです。
社員たちは日々の業務に追われており、案内文がなければ、社内イベントが開催されることすらわからない場合や、知らずに予定を入れてしまい参加できないといったケースも発生する可能性があります。
また、社内イベントが開催されることを把握していても、実際にどんな内容の社内イベントが開催されるのかが分からないと、参加をためらってしまう方もいるかもしれません。
こうした理由から社員の参加率が下がってしまうことを防ぐためにも、案内文を通じて以下の情報をしっかり伝えることが大切です。
- イベントの日時・場所・目的
- 具体的な内容(例:レクリエーションの企画内容や食事の有無など)
- 参加することで得られるメリット(社内交流・リフレッシュなど)
こうした情報が明確に伝われば、心理的ハードルが下がり、「行ってみようかな」と感じてもらいやすくなります。つまり、案内文が「イベントの参加率を上げるための鍵」となるのです。
【社外(顧客・取引先)イベント】案内状の内容
社外向けイベントの案内状には、参加を検討するうえで必要な情報を過不足なく盛り込むことが重要です。おもに以下の項目を記載しましょう。
- イベント名・主催者情報
- 開催日時・会場の詳細
- イベントの目的・概要
- プログラム内容(講演・展示・交流など)
- イベントの魅力や参加者が得られるベネフィット
- 参加方法・申込締切
- 服装や持ち物などの注意事項
- 問い合わせ先
これらの情報が明確であれば、参加者に安心感を与え、イベントの印象向上にもつながります。
【社外(顧客・取引先)イベント】案内状の例文
以下は、社外向けイベントの案内状の一例です。今回はメールに添付する文書にてご案内する場合の本文をイメージしたものを紹介します。
業種やイベント内容に応じて調整し、自社のトーンに合った文面に仕上げてください。
題名:○○セミナー開催のご案内(○月○日開催)
拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り、誠にありがとうございます。
さて、弊社ではこの度、皆さまの業務改善にお役立ていただける「○○セミナー」を下記のとおり開催する運びとなりました。
当日は、○○分野における最新のトレンドや導入事例を交えながら、専門講師による講演を予定しております。
また、弊社の○○の最新機能や活用事例についてもご紹介しますので、現在○○について課題を感じておられる場合は、特におすすめの内容となっております。
ご多忙とは存じますが、ぜひご出席賜りますようお願い申し上げます。
【セミナー概要】
■日 時:○月○日(○)○時~○時(受付開始:○時)
■会 場:○○ビル 3階 セミナールーム
(住所:東京都○○区○○○○○○)
■内 容:第1部「○○の最新動向」
講演者:○○株式会社 XXXXXX
第2部「導入企業による事例紹介」
講演者:●●株式会社 △△△△
■参加費:無料(事前申込制)
■定 員:先着50名様
■申 込:下記URLまたはQRコードよりお申込みください
■締 切:○月○日(○)
■備 考:当日は名刺を2枚ご持参ください
<お申込みフォーム>
https://○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○
[ QRコード画像 ]
何かご不明な点がございましたら、下記までお気軽にご連絡ください。
皆さまのご参加を心よりお待ち申し上げております。
敬具
株式会社○○
営業企画部 ○○ ○○
TEL:
Email:
【社内イベント】案内文の内容
続いて、社内向けの案内文に記載すべき内容は以下の4つです。
- タイトル
- レクリエーションの詳細
- 目的及び内容
- 出席の有無
順番に解説します。
・タイトル
社内レクリエーションの案内文のタイトルは、誰もが一目見ただけで内容が分かるものをつけるようにしましょう。
長い文章ではなく、「○○イベント開催のお知らせ」や「○○大会開催のご案内」など、伝えるべき要点をしっかり押さえた文章を冒頭に書くことをおすすめします。
・レクリエーションの詳細
社内レクリエーションを行う日時や開催場所、時間、費用などは、箇条書きを用いて読みやすいように記載しましょう。
詳細に記入すべき項目が漏れていると、参加自体への意識が薄れたり、日程の勘違いが起こったりする可能性があります。
そのため、読み手の読みやすさを考慮したわかりやすい文章を意識しましょう。
・目的及び内容
案内文には、「なぜ社内レクリエーションを開催するのか?」といった開催目的や、開催するレクリエーションの内容も簡単に記載するとよいでしょう。
開催する趣旨が不明瞭では、参加者の注目を得ることはできません。長々とした文章ではなく、端的にレクリエーションのメリットや魅力を伝え、イベント開催の本気度や楽しさをアピールできような文章を作成するようにしましょう。
・出席の有無
案内文の項目にはレクリエーションへの参加の有無に対する返信方法や期日を忘れず記入しましょう。
返済期日や方法を設定しないと、参加への返答が集まらなかったり、回答が後回しにされてしまったりすることが考えられます。スムーズなレクリエーションの開催を行うためには、開催予定日の1週間から2週間を目処に返答してもらうよう促しましょう。
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【社内イベント】案内文の例文
実際に使える社内レクリエーションの案内文の例文について紹介します。なお、こちらはメールで送る場合を想定した内容です。
件名:社内レクリエーション「(イベントや大会名)」のご案内(開催のお知らせ)
日々のお仕事お疲れ様です。社内レクリエーション担当○○部の○○です。
この度、20○○年○○月○○日(イベント日程)に社員同士の交流やコミュニケーションを深めるために、○○イベントを開催します。皆様に楽しんで頂ける内容をご用意しておりますので、是非ご参加下さいますようお願い致します。
【社内レクリエーションの詳細】
■日時:20○○年○○月○○日(○) 時間(○○時〜○○時)
■会場:○○センター イベントホール○○階
(住所:東京都○○区○○○○○○)
※地図や場所のURLを添付
※会場と集合場所が異なる場合はそれについても記載
■会費:○○○○円 ※徴収方法も記載
○○イベント参加のお返事は、20○○年○○月○○日(○)までに下記アドレスまでご返信頂きますようお願い致します。
※返信アドレスを記載
【署名欄】
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【社内・社外共通】案内状を作る際のポイント
案内文を出す際の注意点やポイントは以下の6つです。
- 案内状を出すタイミング
- 対象者を明記する
- 参加するメリットや目的をしっかり書く
- 日時や場所を明記する
- 申込み方法を記載しておく
- 相手に合わせて文面を調整する
順番に解説します。
案内状を出すタイミング
案内状を送るタイミングは、社内向け・社外向けで適切な時期が異なります。相手のスケジュールや準備の都合を考慮し、余裕を持って伝えることが重要です。
・社外向けイベントの場合
社外(顧客・取引先)向けイベントでは、少なくとも2〜3週間前には案内状を送付するのが一般的です。特に役職者や多忙な相手を招待する場合は、1ヶ月以上前に送るのが理想です。早めに案内することで、相手のスケジュール確保を促せるほか、企業としての印象を良くする効果もあります。
・社内向けイベントの場合
社内イベントの場合でも、遅くとも1ヶ月前には案内をしておくことが望ましいです。直前に案内を出すと、他の予定が入っていて参加できない社員が出てくる恐れがあります。
社内イベントは、社員同士の交流やチームワークの促進を目的とするケースが多く、できるだけ多くの社員に参加してもらうことが大切です。準備期間や周知のタイミングにも余裕を持ち、参加しやすい環境を整えましょう。
対象者を明記する
社外向けの案内状では、誰を対象としたイベントかを明確に記載することが大切です。対象が曖昧だと、案内を受け取った相手が自分ごととして捉えられず、参加を見送る可能性があります。
例えば、「○○部門のご担当者向け」「○○をご利用中のお客様対象」など、具体的に書きましょう。こうすることで、自分事として捉えやすくなり、対象者の参加意欲を高めやすくなります。
参加するメリットや目的をしっかり書く
イベントの案内を受け取ったとき、「参加してください」と言われただけでは判断に迷う人も少なくありません。社内イベントでは忙しさを理由に迷う社員がいたり、社外イベントでは自分に関係があるのかを測りかねる顧客や取引先もいるでしょう。
そうした迷いを解消するためには、「このイベントに参加することで何が得られるのか」「なぜ開催されるのか」といった目的やメリットを明確に伝えることが大切です。
例えば、以下のようにベネフィットを明記すると良いでしょう。
- 社内なら「他部署との交流」「日頃の労をねぎらう機会」
- 社外なら「最新情報の入手」「業界内でのネットワーキング」
このように、参加する価値を感じられる要素を具体的に示すと、自然と参加意欲を高められます。
日時や場所を明記する
社内外を問わず、案内状にはイベントの開催日時と場所を正確に記載することが基本です。
これらの情報が不明確だと、参加の可否を判断するうえで支障が出る可能性があります。オフライン開催の場合は会場名と住所、オンライン開催の場合はURLや参加方法も明記し、迷いなく参加できるよう配慮しましょう。
申込方法を記載しておく
社内外を問わず、イベントへの参加方法は必ず明記しましょう。
「参加希望の方はご連絡ください」といった曖昧な表現では、相手がどう動けば良いのか迷ってしまうことがあります。申込みフォームのURL、メールアドレス、出欠確認用の返信期限など、具体的な手段や期限を示し、スムーズな参加を促しましょう。
- 社外イベントであれば「〇月〇日までに申込みフォームからご登録ください」など
- 社内イベントであれば「出欠表に記入」「社内チャットで返信」など
このように、相手がすぐ行動できる状態に整えることがポイントです。
相手に合わせて文面を調整する
案内文は、誰に向けて書くかによって文面のトーンや内容を調整することが大切です。
例えば社外向けであれば、丁寧で格式のある言い回しが基本です。一方、社内向けの場合は、親しみやすく柔らかい表現のほうが参加への心理的ハードルを下げやすくなります。
また、社外向けの場合は、案内状を送る相手の役職によって内容や伝え方を変えることも意識しましょう。相手の立場や関心を考慮したうえで、ふさわしい言葉選びや情報量に調整すれば、案内状はより伝わりやすくなります。
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まとめ
本記事では、社外・社内イベントにおける案内文の作成方法やポイント・実際に使える例文について紹介しました。
案内文は各種イベントの参加率を高めるためには必要不可欠です。案内文を作成する際には、参加者が知りたい内容を忘れずに明記して、適切なタイミングで送付するようにしましょう。
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