シンポジウムの司会進行マニュアル!例文紹介
シンポジウムは多くの場合、基調講演やパネルディスカッションなど多くのパートから構成されます。
こうした複数構成のイベントには司会が欠かせません。司会があることで内容にもメリハリが生まれるほか、会場参加者にも丁寧な印象を与えることもできます。
では、シンポジウムの司会はどのように行えばよいのでしょうか。今回はシンポジウムの司会進行マニュアルの作成についてご紹介します。
目次
シンポジウムの司会者に求められる役割
シンポジウムの司会者には実に多くの役割が求められます。
シンポジウムにおいて司会者は、イベントをスムーズに進めるための進行役であり、登壇者の紹介や会場案内などを行う案内役でもあります。
そしてシンポジウムの司会者に求められるもっとも重要な役割は、中立的な立場に立って、登壇者と参加者をつなぐパイプ役であるということです。シンポジウムでは登壇者たちの討論や、参加者の質疑応答など活発な意見の出し合いがとても大切です。司会者はそうした意見を引き出すために、さまざまな工夫をしなければいけません。そして、参加者たち全員が満足できるように手を尽くすことが求められます。
また、イベントの目的や内容をしっかり理解し、それに合った進行をすることも司会者の大切な役割といえるでしょう。
シンポジウムの司会には台本が不可欠
シンポジウムの司会をするには、台本が必要不可欠です。なぜ台本が必要となるのか、その理由を解説します。
円滑な時間管理でスムーズに進行するため
シンポジウムの進行をスムーズにするために、台本は不可欠です。
シンポジウムの時間は限られています。どんなに優れたコンテンツが用意されていたとしても、前のコンテンツが押してしまってその時間を十分に取れなければ、参加者は満足できないことでしょう。登壇者も、司会者が時間管理などをしっかり行ってくれなければ、安心して討論できません。そのようなことから、シンポジウムではスケジュール通りに円滑に進むことが大切です。
台本にはどのようなコンテンツを行うのか、内容ごとの時間配分なども記載されています。そのため、タイムスケジュールに応じた司会進行が可能になります。
抜け・漏れをなくすため
台本を作成すれば、情報の抜けや漏れがなくなります。
シンポジウムではあるテーマに沿って意見交換が行われますが、司会者がその領域の専門家ではない場合も多いでしょう。
このような場合も、専門家の方々と協力するなどして台本を事前に用意しておけば、適切な説明や進行をスムーズに行えるようになります。必要な情報の伝え忘れも防げますので、密度の濃いシンポジウムになることでしょう。
また、登壇者の名前の読み間違えといった初歩的なミスも防げます。
シンポジウムの質を高めるため
台本の作成は、シンポジウムの質を高めることにもつながります。
前述の通り、台本があれば司会者の知識が不十分であってもそれを補えます。そのため、一貫性を持った進行や事前情報の説明などを行うことができ、参加者の理解を深めるのに役立ちます。
また、台本作成にあたって、登壇者に質問すれば、より濃密な台本作成が可能です。登壇者の名前やプロフィールの確認はもちろん、説明する情報の正確性や伝えるべき情報の有無を台本に記しておけば、シンポジウムの質はより高まることでしょう。
自信を持って進行するため
台本があれば、司会者は自信を持って進行できるようになります。
司会の経験が少ない場合や話すのが得意でない場合、司会役を任されると不安になってしまうものです。しかし、台本があれば、進行の流れや内容、言うべき言葉が全て記載されています。参加者へどんな説明をすべきか、次にどのような指示を出すべきかまで細かく書かれていますので、当日は自信を持って臨めることでしょう。
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シンポジウムの主な流れと司会の例文
シンポジウムの流れや司会の例文を紹介します。
シンポジウムの主な流れ
シンポジウムの内容によっても異なりますが、基本的には以下のような形で進みます。
- 開会挨拶
- 基調講演
- 発表
- 質疑応答
- 閉会挨拶
他にも、シンポジウムによっては、パネルディスカッションや来賓挨拶、表彰などが行われることもあります。
始まりの挨拶例
では始まりの挨拶はどのような内容が適切なのでしょうか。挨拶例をご紹介します。
【始まりの挨拶例】
ご来場の皆様、本日はシンポジウム「XXX(テーマ)」にお越しいただきありがとうございます。
このシンポジウムは、XXX(テーマ)について議論を深めるためにXXX(主催者)によって開催されるものです。
ぜひ本日はごゆっくりとお楽しみください。
始まりの挨拶はあくまでもシンプルに手短に話すことがポイントです。司会はあくまでも引き立て役であるため、さりげなく必要なことを伝える程度にしておきましょう。
必要なこととして、開催の目的やテーマを来場者にリマインドすると、来場者の意識をシンポジウムの内容に向けることができるでしょう。
会場の案内・注意事項・休憩の案内例
必要な案内として会場の案内や会場での注意事項、休憩の案内があります。それぞれ具体的な挨拶例をご紹介します。
【会場案内・注意事項の例】
皆様、本日はご来場いただきありがとうございます。
会場および開演中のご注意事項のご案内をいたします。
お手洗いは会場内に2か所ございます。
1つ目は会場入り口を出て右手にまっすぐ進んでいただくと突き当りにございます。
2つ目は会場入り口を出て右手にございます階段を上がった先にございます。
自動販売機は会場入り口すぐ横にございます。ただし場内は飲食禁止となっております。
お飲み物は休憩の際にご利用ください。
また、開演中はスマートフォン、携帯電話の電源をオフにしていただくようお願いいたします。
会場内は撮影禁止となっておりますのであわせてご了承ください。
【休憩の案内例】
それではこれよりXX時XX分まで10分間の休憩とさせていただきます。
自動販売機は会場入り口出て左手すぐにございます。
お手洗いは2か所ございます。会場内の案内に沿ってご利用ください。
会場案内は休憩時間などの必要なタイミングで手短に伝えることが重要です。また、1回では聞き逃してしまう方もいるため、しつこくない程度に数回繰り返し案内するようにしましょう。
閉会の挨拶例
最後に、閉会の挨拶例もご紹介します。
【閉会の挨拶例】
皆様、本日はお忙しいところ長時間にわたりご参加いただきありがとうございました。
これにて第XX回「XX(テーマ)」シンポジウムを終了いたします。
なお最後にアンケートをお願いしております。
お手元にございますプログラムの裏面記載のQRコードよりアンケートサイトにアクセスいただき、
アンケートへのご回答にご協力をお願いいたします。
それでは本日は誠にありがとうございました。お気をつけてお帰りください。
閉会の際も手短に伝えることが重要ですが、シンポジウムによっては事務局から最後に伝えたいことがある場合がほとんどです。
アンケートへの協力や本の出版案内など、事前に事務局に伝えたいことがないか必ず確認しておきましょう。
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まとめ
シンポジウムを円滑に進めるには司会が欠かせません。司会は来場者に必要な情報を伝えるだけでなく、来場への感謝の気持ちや事務局からの連絡事項を伝えるなど、来場者と事務局との橋渡し役として重要な役割です。
また、司会がいることでシンポジウムにメリハリをつけることもできるでしょう。
シンポジウムに必要な気配りは司会の良し悪しによって大きく左右されます。事務局にノウハウがないのであれば、セミナー・シンポジウム運営を代行企業にアウトソーシングするのがよいでしょう。
株式会社ニューズベースでは、シンポジウムの準備から当日の運営など、運用にかかるすべてを依頼することができます。シンポジウムの開催にお悩みの方は、まずご相談してみてはいかがでしょうか。