BPOは業務委託と何が違う?メリットやデメリット・選ぶ際のポイントも紹介!
少子高齢化による労働人口の減少によって、多くの企業では人材不足に悩まされています。人材不足を解消するための施策として注目を集めているのがBPOです。
言葉は聞いたことがあっても、具体的にどのような施策なのかあまり理解していない担当者も多いはずです。
そこで本記事では、BPOの基礎知識や業務委託との違い・活用するメリット・デメリットなどについて解説します。
目次
BPOとは?業務委託との違い
BPOとは「Business Process Outsourcing」の略称であり、自社における業務の一部を専門的な外部の企業に委託する方法です。
「BPO=業務委託」と認識している担当者もいますが、厳密にいえば異なります。
BPOは依頼された業務をただこなすだけではありません。業務設計から企業が抱えている課題の分析・改善策の提案・実施などをトータルで行います。
また、単発ではなく継続的に実施するので、業務委託と比較すると契約期間や業務範囲が大きく異なることを覚えておきましょう。
業務委託とアウトソーシングの違い
業務委託と似ている言葉として、アウトソーシングがあります。業務委託とアウトソーシングの大きな違いは意思決定権の有無です。
業務委託の場合、基本的に意思決定権は依頼した企業にあります。一方、アウトソーシングであれば委託先の企業に意思決定権があるので、間違えないように注意しましょう。
BPOの市場規模は増加傾向にある
BPOの市場規模は、年々増加傾向にあります。
株式会社矢野経済研究所の調査結果によると、市場規模は右肩上がりに伸び続け、2026年度には5兆円に到達するのではないかと予想されています。
BPOの市場規模が増加傾向にある背景として挙げられるのが以下の2つです。
- DX化
- 少子高齢化による労働人口の減少
DXとは「Digital Transformation」の略称であり、デジタル技術によって業務プロセスを変革したり、日常生活をさらに豊かにしたりするための方針のことです。
DX化を行わないと、最大で年間12兆円の経済損失が発生する「2025年の崖」が深刻な問題となってきています。
また、日本では少子高齢化によって労働人口が年々減少傾向にあるため、人手不足が常態化している企業も少なくありません。
それらの問題を解決するための選択肢として、BPOを導入する企業が増えてきているのです。
BPOを活用するメリット
BPOを活用するメリットは以下の3つです。
- コストの削減につながる
- コア業務に注力できる
- 業務クオリティの向上が期待できる
順番に解説します。
コストの削減につながる
人手不足によって残業するのが当たり前となっている企業も少なくありません。
残業が行われれば、当然ですが残業代が発生します。そのため、毎月の膨大な支出に頭を悩ませている経営者も多いはずです。
しかし、BPOを活用することで業務量を大幅に減らせるため残業時間が短縮され、BPOの導入費用よりも残業の削減効果の方が大きくなればコストの削減につながります。
コア業務に注力できる
どのような職種や業種であっても、業務は大きく分けて以下の2つになります。
- コア業務:直接利益を生む業務。担当者の判断や専門のスキルを必要とする業務
- ノンコア業務:直接利益を生まない業務。担当者以外でも対応可能な定型業務
日々のノンコア業務に追われて、コア業務に注力できなくて困っている担当者も少なくありません。
しかし、BPOを活用することによってノンコア業務を委託できるので、コア業務に注力することが可能です。
業務クオリティの向上が期待できる
BPOの委託先は、委託業務における専門的スキルやノウハウを有しています。そのため、自社で行うよりもミスが減り、業務クオリティの向上が期待できます。
また、ノウハウを共有してもらうことで、自社全体のスキルアップにもつながるのです。
BPOを活用するデメリット
BPOの活用はメリットだけでなくデメリットもあります。
主なデメリットは以下の3つです。
- 導入コストがかかる
- 社内の情報が漏えいする恐れがある
- ノウハウが社内に蓄積されない
一つずつ解説します。
導入コストがかかる
当然ですが、BPOを活用するにあたって費用が発生します。
また、導入準備にあたって委託先と連絡を取ったり業務内容を共有したりするなどの時間的なコストもかかるため注意が必要です。
社内の情報が漏えいする恐れがある
「BPOを活用する=自社に関する情報を共有する」ということになるので、機密情報が漏えいする可能性も十分にあり得ます。
情報漏えいトラブルが発生してしまうと、取引先から信用を失ったり自社のブランド力が低下したりする要因にもなるため、セキュリティ体制が整っている委託先を選びましょう。
ノウハウが社内に蓄積されない
BPOを活用することで、業務に関するノウハウが社内に蓄積されなくなります。社内で業務を遂行することが難しくなるとBPOを使い続けなければならず、結果として長期的に費用が発生し続けるというデメリットがあります。
最終的に自社で業務を完結させたいのであれば、BPOを活用しつつ、内製化できる体制を整えておくことが重要です。
BPOの委託先を選ぶ際に意識すべき3つのポイント
BPOを成功させるためには、委託先が重要です。委託先を選ぶ際には、以下3つのポイントを意識しましょう。
- 自社の予算に合っているか
- これまでの実績があるか
- 委託したい業務を依頼できるか
順番に解説します。
自社の予算に合っているか
BPOにかかる費用はピンキリです。依頼する業務内容や業務範囲によっても異なるので、自社の予算に合った委託先を選びましょう。
また、掛かる費用についてわかりやすく示されていて、追加費用が必要となるなどの想定外が起きない企業を選ぶようにしましょう。
これまでの実績があるか
これまでの実績があるかどうかもBPOの委託先を選ぶ上で重要なポイントです。
なぜなら、実績が乏しい委託先を選んでしまうと、自分たちが予想していた期待値を下回ってしまう恐れがあるからです。
そのため、なるべく実績のある委託先を選びましょう。実績は公式サイトに掲載されていることがほとんどなため、一度確認してみるのがおすすめです。
委託したい業務を依頼できるか
委託先によって依頼できる業務内容や業務範囲が異なります。
せっかく契約したのにもかかわらず、委託したい業務を依頼できなければ意味がありません。そのため、契約する前に自分たちが委託したい業務を依頼できるかどうかを必ず確かめましょう。
まとめ
本記事では、BPOの基礎知識や業務委託との違い・活用するメリット・デメリットなどについて解説しました。
BPOを活用することで、コストの削減や業務クオリティの向上などが期待できます。ただし、導入コストがかかったりノウハウが社内に蓄積されなかったりする恐れもあるので、注意が必要です。
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本記事を参考に、BPOの活用を検討してみましょう。