シンポジウムとは?進め方や開催する前に準備すべきことなどについて解説!

公開日:2020.05.12  更新日:2023.11.24

研修会やカンファレンスなどのほかに、定期的にシンポジウムも開催されています。

しかし、シンポジウムは馴染み深いと感じる人は少ないはずです。そのため、具体的にどのような準備や流れに沿って開催されるのか知らない担当者も多いのではないのでしょうか。

そこで本記事では、シンポジウムの進め方開催する前に準備すべきことなどについて解説します。これから自社でシンポジウムの開催を検討している担当者は、ぜひ最後までご覧ください。

 

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シンポジウムとは

シンポジウムとは、「公開討論会」や「研究発表会」という意味です。決められた一つのテーマについて参加者同士が話し合います。

ちなみにシンポジウムという言葉の語源は、ギリシャ語の「symposion(シュンポシオン)」からきています。英語では「symposium(シンポジアム)」ともいわれているので、覚えておきましょう。

シンポジウムは、関係者以外も参加できるのが一番の特徴です。そのため、シンポジウムを開催すると多くの参加者が集まります。

 

カンファレンスやフォーラムなどの言葉の違い

シンポジウムと似ている言葉として「フォーラム」や「カンファレンス」などが挙げられますが、実際に何が違うのか気になる人も多いはずです。

それぞれの言葉の意味をまとめてみました。

似ている言葉 意味
パネルディスカッション  パネラーやパネリストと呼ばれる参加者が意見を発表し、その意見に対して議論を進める
フォーラム 発表者と参加者全員が討論を行い、明確な答えを出す
カンファレンス 関係者だけが決められた議題について話し合う
ディベート 一つのテーマに対してあらかじめ賛成派と反対派に分かれて議論を行う
セミナー 一つのテーマに詳しい講師が参加者に対して講習を行う
レクチャー 参加者に対して知識やスキルを教える
講演会 登壇者が参加者に対して一方的に語る
座談会 テーマも特に決めることなく数人で集まって会話する

 

言葉によって若干意味合いが異なるので、間違えないように注意しましょう。

 

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シンポジウム開催のメリット・注意点

シンポジウムの開催には、以下のようなメリットや注意点があります。

 

シンポジウム開催のメリット

シンポジウムを開催することで、発表者・参加者ともに新たな発見を得られます。

発表する専門家からは、研究結果を発表して共有でき、参加者との質疑応答により新たな気づきを得られる可能性があります。また、他の専門家の知識を知ることもできます。参加者は、専門家からの発表を聞くことで知識や情報を得られます。

さらに、参加者同士で交流を深められるのもシンポジウムのメリットです。テーマそのものは決まっていますが、参加するのはさまざまな分野の人たちです。そのため、分野を超えてネットワークを築くことができて、その結果シンポジウムの価値が高まります。

 

シンポジウム開催の注意点

シンポジウム開催の注意点は、費用や手間がかかることです。

無料開催でない限り、参加費によって開催費用は賄えます。しかし、利益を出すためには集客に力を入れなければなりません。

また、注目が集まると予想される場合は規模の大きな会場を手配する必要があり、費用・手間がかかります。

オンライン配信の場合は会場費用を抑えられるものの、配信環境の準備などが必要で、やはり手間がかかります。

 

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シンポジウムを開催する前に準備すべきこと

シンポジウムを開催する前に準備すべきことは以下の6つです。

・テーマや目的の設定
・規模や予算
・開催場所やスケジュール調整
・プログラムの詳細
・来賓者の選定
・そのほかの機材準備

一つずつ解説します。

テーマや目的の設定

一番最初にテーマや目的を設定します。

テーマや目的が定まっていないままシンポジウムを開催した場合、方向性がわからず失敗する確率が非常に高いからです。特にシンポジウムは規模が大きいので、開催するだけでかなりの費用がかかります。

必ず成功させるためにも、スケジュールに余裕を持ってテーマや目的を決めましょう。

規模や予算

規模予算についても考えなければいけません。

開催する規模が大きくなればなるほど、予算もかかります。そのため、過去に開催したシンポジウムの予算を参考にしながら決めるのがおすすめです。自社で資金を用意するのが難しいのであれば、他社から支援してもらうなどの措置を講じましょう。

開催場所やスケジュール調整

開催場所スケジュール調整も重要です。

アクセス方法が限られている場所でシンポジウムを開催した場合、参加者が減少する要因にもなります。また、開催日によっても参加人数が大きく変動するため、なるべく1人でも多くの参加者が出席できるようにスケジュールを調整しましょう。

プログラムの詳細

開催場所やスケジュールの調整が終わったら、プログラムの詳細を決めていきます。

プログラムの詳細は、シンポジウムのテーマや目的によって変わってきます。そのため、過去に開催されたシンポジウムのなかで開催テーマや目的が似ているものを参考にするのがおすすめです。

来賓者の選定

シンポジウム当日に誰を呼ぶのか、来賓者を選定します。

来賓者は、シンポジウムのテーマに沿った方を呼ぶのが一般的です。人気の人物を呼ぶ場合には、スケジュールが埋まってしまう可能性が高いので、なるべく早めに招待状を送りましょう。

そのほかの機材準備

シンポジウムを開催するために必要な機材の準備も忘れないようにしましょう。

マイクや音響設備などの機材は、会場でレンタルできるので、早い段階で事前に連絡しておくとスムーズです。

 

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シンポジウムを開催するまでの準備から当日の運営まで

シンポジウムはどのように開催すればいいのか気になる担当者も多いはずです。

開催するまでの準備から当日の運営までを以下の6ステップで紹介します。

1.委員会立ち上げ・企画(~1年前)
2.委員会立ち上げ・企画(1年前〜9ヵ月前)
3.参加申し込み受付(9か月前~6か月前)
4.当日運営マニュアル作成(6か月前~前日)
5.当日の運営
6.シンポジウム終了後:お礼状発送

1.委員会立ち上げ・企画(~1年前)

シンポジウムの開催までには長い準備期間を要します。1つ1つ見ていきましょう。

 

【委員会立ち上げ】


最初の段階として、シンポジウムを開催するための委員会の立ち上げを行います。過去に開催された大会の資料を参考に、開催地や開催時期、期間、規模、予算などを決定していきましょう。

その上で、シンポジウムのテーマ、目的、主旨を選考します。開催テーマは1年前には決定しておきたいため、公募する場合は早めに呼びかけましょう。

公募を締め切ってから1か月のうちにテーマを採択。テーマに基づいて、講演や分科会、パネルディスカッションなど、基本的なプログラム構成を練ります。

 

【運営スケジュールの作成】


当日までの運営スケジュール表と役割分担表を作成。各担当の責任者を決定し、連絡がスムーズに行われるよう、連絡網を明確にしておくとよいでしょう。

 

【会場の検索・決定】


シンポジウムは会場によって大きく雰囲気が変わるため、会場検索は早めに済ませておきたいところです。参加人数やプログラム、予算に合わせて、適当な会場がないか探しましょう。

ホテルはグレードが良く設備も充実しており、格調高い雰囲気を演出できますが、その分会場費は高くつきます。
大型の貸し会議室であれば会場費は安く、簡素なイメージとなります。
展示場系の会議施設は、ホテルと貸し会議室の中間くらいといったイメージ。

ただし、資材や備品は持ち込みになることが多くなっています。公共の施設やホールは比較的安く借りられるが、予約できるのが半年前からなど、確保が難しいのがネックです。また、分科会や懇親会を行うのであれば、その会場も確保しなければなりません。

このように、シンポジウムの予算や条件によって最適な会場は異なるため、複数の会場に実際に足を運び、比較してみると良いでしょう。

会場予約に合わせて、遠方からの参加者を想定して、周辺の宿泊施設も押さえておきましょう。旅行代理店に一括で手配してもらうのがおすすめです。

 

【後援・共催・協賛等の依頼】


大会概要をまとめたら、企業や団体へ後援・共催・協賛依頼を早めに行います。また、シンポジウム開催の収支計画と資金調達ルートを決定し、シンポジウム専用口座を開設します。

 

2.委員会立ち上げ・企画(1年前〜9ヵ月前)

シンポジウムの概要ができたら、今度は企画内容を詰めていく段階に入ります。

 

【来賓・講師等の選定や依頼】


来賓や招待者を選定し、案内状を送って呼びかけます。

講師やパネリストには早めに依頼し、スケジュールを空けてもらわなければなりません。講師の交通・宿泊の手配や、講演資料の提出スケジュールの共有も合わせて行いましょう。

 

【会場レイアウト作成】


会場を下見し、施設管理者と綿密に打ち合わせます。

会議室の数や受付の位置、座席の配置、機材の配置など、細かな会場レイアウトを作成。必要な備品・機材のチェックリストをつくり、当日の運営に必要な人員を割り振っていきます。

 

3.参加申し込み受付(9か月前~6か月前)

企画概要を細かい部分まで詰めることができたら、今度はシンポジウムの広報と参加申し込みの受付を始めて行きます。

 

【広報の準備】


シンポジウム専用のホームページ、ポスターやサーキュラーを作成し、関連学会や団体、ポータルサイトでの案内を開始します。機関誌やSNS、マスコミへの協力依頼など、多彩な手段を用意し、広報活動の準備を進めましょう。

 

【参加申し込みの受付準備】


Webサイトからのオンラインでの申し込み受付を準備。メールの自動返信や、リマインドメールを自動で送信できるシステムを活用すると、社員の負担を減らすことができます。

参加申し込みに並行して、宿泊申し込みも受け付けます。宿泊申し込みはwebサイトにて専用のページを作ると良いでしょう。

合わせて、お問い合わせ受付センターの準備も始めます。専用の電話やFAX、メールアドレスを用意。参加者からくると想定されるQ&Aのマニュアルを作成し、対応する準備を整えます。

 

【申し込み受付開始・お問い合わせ窓口開設】


受付を開始するとともに、お問い合わせ窓口をオープン。参加登録料の管理や参加状況の把握を行いつつ、協賛金の集金状況など、会計状況もリアルタイムで確認します。

 

4.当日運営マニュアル作成(6か月前~前日)

当日に向けて、準備が大詰めとなっていく段階です。実務的な準備がメインとなります。

 

【運営マニュアル作成】


この時期の最も大事な業務として、当日の運営マニュアル作成が挙げられます。

全体の流れが把握できるように、運営マニュアルを作成。担当ごとの動きがわかる業務フローも作成しておくことで、初めてのスタッフでも自分の役割が理解できます。

緊急時の連絡先や、関係者の連絡先を一覧にしたページも作成しておきましょう。会場設営・撤去の計画や機材の搬入時間、搬入経路など、細かな部分まで動きを決めておくのがポイントです。

運営マニュアルに合わせて危機対応マニュアルを作成することで、トラブルが起こった際にも判断に迷わなくなります。

 

【各種制作物・備品等の準備】


備品や機材、各種制作物を準備していきます。看板や装飾品を制作し、ケータリングや備品を手配。配布資料や制作物の作成・印刷を外注する場合、納期には余裕をもっておきましょう。

 

【運営マニュアルや準備の点検】


当日が近づいてきたら、各担当者を集めた最終打ち合わせを行います。運営マニュアルや準備に漏れがないか点検しましょう。

主に下記のような点に注意します。

・プログラム
・スタッフの配置
・会場施設
・発注物
・備品・機材
・参加者
・交通・宿泊

スムーズに業務を行うために、当日参加する運営スタッフのための説明会を行うと良いでしょう。

前日になったら、会場設営・リハーサルを行い、当日に臨みます。

5.当日の運営

いよいよシンポジウム当日。しかしイベントにはトラブルがつきものです。連絡網をしっかりと敷き、担当者の指示に従って冷静に素早く対処できる体制で臨みましょう。

急な変更事項については、統括ディレクターがしっかりと把握し、速やかに全体に周知する必要があります。

6.シンポジウム終了後:お礼状発送

シンポジウムが終了したら、主に下記のような業務を行うこととなります。

・未収金回収
・参加費集計
・お礼状発送
・決算書作成
・議事録作成
・会議報告書作成
・反省会
・次回大会への引継ぎ
・委員会の解散

 

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シンポジウムの開催で注意すべきポイント

シンポジウムの開催において最も注意すべきポイントは会場選びです。

先ほども述べたとおり、参加したいと思うようなテーマや内容であっても、会場が遠かったりアクセスが悪かったりするだけで参加者は減ってしまいます。そのため、参加者を増やしたいのであれば、なるべく人口が多い都心部で開催するのがおすすめです。

また、遠方からの参加者が多い場合には、ホテル付きの会場を確保し、1人でも多くの方が参加できるようなシンポジウムの開催を目指しましょう。

 

オンラインシンポジウムを開催する場合のポイントとは?

近年では、オンラインにてシンポジウムを開催することも増えてきました。オンライン開催の場合、どのように準備を進めていけばよいのか、以下でポイントを解説します。

 

オフラインとの違いを理解しておく

オンラインはオフラインと違って広い会場を手配する必要がなく、費用を抑えやすい点がメリットです。また、遠方の方も参加でき、集客しやすいといった特徴があります。

ただし、安定した配信環境を整える必要があるため、知識のあるスタッフのサポートが不可欠です。また、参加者の顔が見えないため、発表する側は反応を見ながら話題を変えるのが難しく、淡々と話してしまいがちなのが欠点といえます。発表時間を短くして一人が長く話すシーンを減らしてディスカッションを増やすなど、構成を工夫しましょう。

 

オフラインとの違いを踏まえて準備を進める

オンライン・オフラインともに、シンポジウム開催までの大まかな流れはそこまで違いはありません。しかし、オンラインの場合は配信機材・ツールの手配や設定が必要となります。

また、オフラインと違ってオンラインでは会場ではなく、スタジオを手配することが多いです。雑音が入らないような専用スタジオを押さえられる伝手も必要になりますので覚えておきましょう。

 

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まとめ

本記事では、シンポジウムの進め方や開催する前に準備すべきことなどについて解説しました。

シンポジウムは、講演会やカンファレンスよりも大規模で開催されることが多く、1年以上前から計画することも珍しくありません。必ず成功させるためにも、会場選びや予算の設定・来賓者の選定などを慎重に行う必要があります。

シンポジウムの開催経験が乏しく、不安に感じるのであれば、プロにお任せしましょう。

 

シンポジウムの開催なら株式会社ニューズベースにお任せください。株式会社ニューズベースでは、カンファレンスやシンポジウムのプロデュースを行っています。

お客様の目的を達成するために、企画設計から運営・事後フォローまで総合的なサポートが可能です。これまで多くの企業イベントを企画から運営までサポートしてきた経験を生かして、満足度の高いシンポジウムの開催をお手伝いしますので、まずはお気軽にご相談ください。

本記事を参考に、シンポジウムを成功させましょう。

 

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