企業イベント費を計算しよう。プロが教える見積内容と費用感

公開日:2019.11.06  更新日:2023.10.26

 

自社が主催するイベントの協力先を選定するにあたり、イベント会社に相談しようと思っているが、事前にイベント会社の業務内容と費用感をある程度知っておきたい。

このようにお考えになるイベントご担当者の方は多いのではないでしょうか。イベントは、私たちが日頃購入するような生活必需品や嗜好品と違い、購入段階において目に見える納品物が何ひとつありません。あるのは出来上がる前にイベント会社が作成した【イベント設計図】のみです。

イベント設計図は、 「何故?いつ?何を?どこで?どのように?どれだけ?やるのか」そして、「イベントを行うことで得る成果は何か?」が記載されています。

この設計図を写真やイラスト、図やキャッチコピーなどを用いて表した部分が【企画書】。一方で金額や数量という数値を用いて表した部分が【見積や予算】と言えるでしょう。

 

本記事では、企業イベントの支援を専門とする私たちイベント会社が行う「業務内容」と、その「費用感」をよくある見積項目とともにご紹介させていただきます。

 

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1. イベントプランニング関係

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イベントプランニングとは、イベントを作り上げるためにイベント会社が主催企業に提供させていただくための、自社のノウハウや人員を金額に換算した費用の総称となります。

 

●企画費           ¥100,000~1,000,000

●プロデュース費/ディレクション費 ¥100,000~500,000

 

1-1.企画費:¥100,000~1,000,000

イベント会社が、アイデアをどのように行うのか、立案するのにかかった費用を指します。企画立案するまでに実際にかけた時間対価ではなく、立案したアイデアの対価になります。金額は企画を立案する範囲、イベントの規模、準備期間、実行体制など様々な因子によって決まっていきます。

そのためオーダーするイベントの内容によって企画費は変動しますが、判断の上で重要となってくるのは、「イベント会社から提案された企画内容に価値を感じられるか?」ということです。もし、提示された内容が自分で思いつくような企画内容であれば、交渉すべき項目とも言えます。

 

また、有名なキャラクターや有名人、SNSでフォロワーを多く抱えているインフルエンサーなどをキャスティングすることで、多くの方にイベントを知ってもらうきっかけを作ることができます。この中でもインフルエンサーにイベントをPRしてもらう「インフルエンサーマーケティング」は現在多くの企業などから注目されている方法です。

この「インフルエンサーマーケティング」では、インフルエンサーにイベントをPRしてもらうことやイベントに出演してもらう代わりに報酬を支払います。そのため、インフルエンサーに支払う報酬を費用から計算する必要があります。

このインフルエンサーに支払う報酬の相場は、インフルエンサーが抱えているフォロワーの人数一人につき2円前後になります。10万人のフォロワーを抱えるインフルエンサーにPRしてもらう場合は、約20万円前後の費用がかかることになります。このような費用がかかることから良いインフルエンサーに依頼することが重要です。

 

1-2.プロデュース費/ディレクション(進行管理)費 :¥100,000~500,00

委託するイベント会社が決定した後は、本番に向けてイベント会社と打ち合わせを設け、具体的に準備を進めていくことになります。準備を進めていく中での様々なリサーチや資料作成、イベントをカタチにするための関係各署への指示、これらの業務を担う制作担当の人件費にあたります。

イベントプロジェクトの成否は、事前準備で決まると言っても過言ではありません。そのため、少し高い費用がかかったとしても成果をあげる確率が高い人材を選ぶことが重要になります。また、制作会社によっては制作にかかるデザイン費やコーディング費などをディレクション(進行管理)費として見積もる場合もあります。

 

どのような形であっても安心で納得できる事前準備を行ってもらえるかを判断するために、イベント会社に下記内容の質問をしてみましょう。

「提示された制作体制ではどういった実績があるのか具体的な事例を教えてほしい」

「準備の進め方は誰がどのように行うのか明示してほしい」

「打ち合わせは今後何回ぐらい実施するつもりなのか、想定スケジュールを教えてほしい」

「窓口担当者の案件についての関わり方と、共に動かれる方の役割について教えてほしい」

 

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企画費やプロデュース費はどうしても相場金額の幅が広くなります。自社の場合いくらかかるのか気になる方は、お気軽にお問い合わせください。

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2. 制作物関係

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イベントの準備段階での打ち合わせに使用したり、イベント当日に使用するツール関係を指します。

 

工程表/タスクスケジュール  プロデュース費に含まれることが多い

運営マニュアル/実施計画書  ¥100,000~300,000

進行台本           ¥50,000~200,000

進行スライド/幕間PPT    ¥50,000~150,000

ポストスケジュール/シフト表 ¥50,000~100,000

 

2-1.工程表/タスクスケジュール :プロデュース費に含まれることが多い

完成版:【SAMPLE】工程表.jpeg

イベント当日まで、事後の施策がある場合はその施策終了タイミングまでに、「いつ、誰が、何を行わなければいけないのか、各種手配物の発注期限はいつか」を整理し図表に記載したプロジェクトのマスタープランシートになります。

このように工程表は、イベントの準備段階から当日にかけて、関係者同士が時間軸を共有するための極めて重要なツールとなるため、どのような種別・規模のイベントでも作成されます。
当日までのスケジュールをタスクごとに整理できる「工程管理表(Excel形式)」を無料でダウンロードできます。

 

2-2.運営マニュアル/実施計画書 :¥100,000~300,000

イベント当日(準備日を含め)の関係者の動きや物品の情報などを網羅的に記載したものになります。盛り込まれる代表的な要素は以下です。

 

運営組織図
主催者、イベント会社、その他関係者の担当役割と担当人数を図示したもの

全体タイムスケジュール
準備の始まりから終わりまで、関係各所がいつ何を行っているのかを図示したもの

当日プログラム
本番中の実施コンテンツを時系列に図示したもの

施設利用計画
施設のどの部屋を何時から使用するのかを一覧化したもの

レイアウト図面
テーブルや受付、ステージなど什器関係の設置位置を図示したもの

オペレーション計画
受付や誘導など、運営上必要となるポジションにおいて行うフローを図示したもの

サイン計画
受付案内や会場案内など主に誘導用で使用するサインの種類と設置場所を図示したもの

緊急時/トラブル対応
拾得物対応フロー、怪我人対応フロー、災害発生時の対応フローなどを図示したもの

備品リスト
運営を行う各スペースで必要な物品と数量、手配担当を一覧化したもの

 

2-3.進行台本 :¥50,000~200,000

ステージ進行が必要なイベントで使用します。シーン毎のステージ関係者の動きやレイアウト、テクニカル機材の指示を記載したものになります。進行台本の代表的な要素は以下です。

 

ステージレイアウト
シーン毎のステージ上の椅子やテーブルなどの配置イメージを図示したもの

ポジショニング指示
シーン毎のステージ出演者、スタッフの場所位置を図示したもの

司会コメント
シーン毎の司会のセリフを記載したもの

動作指示(ト書き)
スタッフの動作指示の詳細を記載したもの

映像指示
シーン毎の投影内容、演出内容を図示したもの

音響指示
シーン毎に使用するマイク種別、使用するBGM番号、演出内容を図示したもの

照明指示
シーン毎の照明演出内容を図示したもの

 

2-4.進行スライド/幕間PPT :¥50,000~150,000

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こちらも主にステージを設けるイベントで使用します。ステージ上では様々なプログラムが行われていきますが、その進行のために、各プログラムの幕間で投影します。代表的な要素は以下です。

 

会場マップ
トイレ/喫煙所/クロークなど、イベント中に参加者の利用が想定されるスペースの場所を図示したもの

座席案内
参加者がどちらに座るのか、座ることが可能な場所はどこかを図示したもの

ご案内
ゲストの撮影ルール、携帯電話の設定、開始予定など、イベントの開始前に参加者に理解しておいていただく必要がある要素を記載したもの

進行
コンテンツテーマ、登壇者紹介、表彰発表テンプレートなど、イベント進行に必要となるプログラム要素を個別に記載したもの

休憩案内
次回開始予定時刻、休憩場所や喫煙場所の案内など、休憩利用に必要となる要素を記載したもの

退場案内
お帰りの際の注意事項や、次回開催予定のイベント告知などを記載したもの

 

2-5.ポストスケジュール/シフト表 :¥50,000~100,000

主催者手配の協力者や関係者が多くいる場合に作られます。これらの方々を対象として、「いつどこでどういったコンテンツが行われており、その時Aさんは、どこで何を行っているのか。」というように、イベント当日の詳細な個人別スケジュールを一覧化したものです。休憩のタイミングなども記載するので、アルバイトのシフト表が近しいイメージとなります。

こちらは、主に当日手伝ってもらう社内関係者への事前の情報共有に使用されることが大きな目的になります。よって、運営部分をイベント会社に完全に委託する場合など関係者が少ない場合は、2-2運営マニュアルのみ作成する形を取ることも多いです。

 

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3. 運営人員関係

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イベント当日をサポートするイベント会社側の専門スタッフです。
サポートスタッフが担う役割としては大きく以下の2つに分けて考えることができます。

 

ⅰ運営関係

受付、各種誘導、接客、配布物対応などのオペレーションを行うポジション

ⅱ進行関係

司会進行、司会サポート、登壇者アテンダント、ステージアシスタントなど主にステージ関係でのオペレーションを行うポジション

 

担うポジションによってレベル、金額ともに変わってきます。


【全体統括】

●統括責任者/統括ディレクター  ¥50,000~100,000/1日

 

【ⅰ.運営関係】

●運営ディレクター         ¥35,000~50,000/1日

●運営アシスタント/運営AD   ¥25,000~35,000/1日

 

【ⅱ.進行関係】

●舞台監督      ¥100,000~200,000/1日

●進行ディレクター  ¥35,000~50,000/1日

●進行アシスタント/進行AD ¥25,000~35,000/1日

●進行スタッフ    ¥15,000~25,000/1日

●進行司会者     ¥50,000~100,000/1日

 

【全体統括】

3-1.統括責任者/統括ディレクター :¥50,000~100,000/1日

イベント会社側の総責任者で、主催者へのエスカレーションと関係各所への対応指示・確認が主な業務となります。準備段階から全体設計を行ってきた者がポジションを担当することがほとんどです。イベントの規模によっては、統括責任者の下にアシスタントを置くこともあります。

 

【ⅰ.運営関係】

3-2.運営ディレクター :¥35,000~50,000/1日

運営関係側のポジション全体を管理する役割を担います。

受付や誘導など各運営オペレーションポストに対して業務内容の指示・判断、イレギュラー発生時における窓口対応が主な業務となります。イベントの規模によっては、統括責任者と業務内容が重なる部分もあることから、統括責任者が兼務することもあります。また、ディレクタースキルを持つ人員が受付や誘導といったポストのディレクターとして配置されます。

 

3-3.運営アシスタント/運営AD :¥25,000~35,000/1日

受付や誘導など各運営オペレーションポストで自身の部下となる運営スタッフへの業務や休憩指示、ディレクターへのエスカレーションを行います。

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【ⅱ.進行関係】

3-4.舞台監督 :¥100,000~200,000/1日

ステージ(舞台)における演出全般の責任者となります。舞台進行責任者とも呼ばれています。

表彰式、キックオフイベント、周年イベント、社員総会などのオープニング演出などで、照明や音源、映像のタイミングなどを演出する責任者です。ステージ(舞台)演出が大規模な場合は、舞台監督の下に進行ディレクターが配置されます。

 

3-5.進行ディレクター :¥35,000~50,000/1日

ステージ(舞台)の時間管理、タイムスケジュールの責任者となります。
シンポジウムやセミナーなどで、時間通りに登壇すべき人が壇上に上がり、決められた時間内に話して、時間通りに終了するか等のタイムスケジュールを管理します。また、ステージ(舞台)上で使用する機材の手配と管理も行います。

 

3-6.進行アシスタント/進行AD :¥25,000~35,000/1日

進行ディレクターのサポートが主な業務です。
司会者が話し出すタイミングを出したり、休憩時間の短縮やカットなどの急遽変更されたスケジュールを司会者に伝えてサポートします。また、登壇者や出演者が多い場合は、登壇するステージ(舞台)の場所まで誘導して、登壇するタイミングを伝えたりします。

 

3-7.進行スタッフ :¥15,000~25,000/1日

進行アシスタントや進行ADのサポート役を担います。
出演者が多数いる場合に、進行アシスタントや進行ADの代わりに出演者を誘導したり、ステージ(舞台)演出で必要な小物や備品の準備、演出上で花束を渡したりする場合もあります。

 

3-8.進行司会者 : ¥50,000~100,000/1日

社内イベント、特に懇親会の場合には社員の方が司会をすることが多いようです。外部にお願いする場合、結婚式や披露宴で司会を専門とされているようなプロの司会者が主に担当します。

また、アスリートやモデルなどの有名人に司会をお願いする場合もあります。この場合、彼らは司会業の専門家ではないために、他にメインの司会者を立てる必要があることもあります。

 

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4. 演出企画費、進行演出費、手配手数料関係

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取りまとめるイベント会社が主催者に請求する、進行演出にかかった費用、各種手配を行った手数料を指します。

具体的には、イベントのオープニングに使用した映像制作費や、基調講演の講師やパフォーマーへの出演料、集合写真を撮る場合のカメラマンの手配、抽選会を行う場合の機材や商品の購入費、などのようなプログラムや企画の費用の事です。

また、これらの費用感については、実施するイベントの規模や内容により大きく変動するハード費用のため、本記事では、どのような項目があるのかという点についてご紹介させていただきます。

 

4-1. 演出企画費・進行演出費

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進行演出費、企画演出費は相場というものはなく、内容により大きく変動する項目になります。

この2つの項目は、平均的な相場が存在しないことから、イベント会社の対応力や企画力を計ることができる項目です。まずは、イベント会社からの提案を受ける際に想定している予算を伝えてみてください。

 

予算を伝えることで、イベント会社によって以下のような対応の違いが出てきます。

① 予算内で確実にできる内容を企画提案する会社と予算内でできる提案とアップグレードの要素を組み合わせた企画提案をする会社

② コンセプト、テーマ重視の企画提案を行う会社と演出、実行計画重視の企画提案を行う会社

③ 企画内容の量で勝負する会社と質で勝負する会社

 

予算を言ってしまえば「イベント会社はその予算内での提案をしてくれないのではないか」、「予算によってパッケージングされた、ありきたりな提案しか出てこないのではないか?」と懸念される方もおられますが、予算を伝えることで、複数のイベント会社の提案に対する金額基準を設けることができ、最もコストパフォーマンスが高いイベント会社を見つけることができます。

とはいえ実行前の段階で上限ギリギリの予算を伝えてしまうと、予算管理の難易度が上がってしまうため、初回の提案依頼では80~90%の予算を伝えてイベント会社の実力を図ると良いでしょう。

 

イベントとは企画していく途中で、「やりたい事や、やるべき事」が変化していくものです。一度提案を受けたからといって、必ずその最初の提案を受け入れる必要はありません。要望と予算を伝えた上で、どのような対応をしてくるかという柔軟性も判断基準として持っておかれた方が良いでしょう。

 

4-2. 造作・リース・施工費

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イベントを開催する際に会場の見栄えを良くしたり、イベント参加者が参加してよかったと思える会場作りに必要となる費用です。下記のような要素が含まれています。

 

ステージ関係
そのイベントのために特別に作るステージや看板、ブースを構成するパネル、サイン、のぼり、ポップなどの装飾物、ゲートなど造作物作成費用。イベントに必要なものを作成するための材料費や資材費用。

備品関連
イベントを開催する会場や会場にある机や椅子などを借りる際のリース料。

電源工事関係
展示会やイベント会場にブースを作る場合、会場にある主電源から各ブースのところまでにコンセントを設置するための電源工事が必要です。また、会場にwifi環境を作る場合にも工事が必要になる場合があります。そのため、wifi環境を作る場合はあらかじめどのくらいの工事が必要になるかを確認しておきましょう。

施工労務関係
設営・撤去に関わる人件費、及び設備機器の運搬費用、レイアウト図面の作成費。

諸経費
設営が夜間になる場合に必要となる宿泊費や、出張費用、交通費が含まれています。

 

4-3. 映像制作費

イベントで利用するための映像やPRに利用する映像の制作にかかる費用です。下記のようなものが含まれます。

 

イベントで利用する映像を制作するための企画にかかる費用
映像の台本制作、映像制作に関わるスタッフ選定、映像のキャスト選定

イベントで利用する映像の制作にかかる人件費用
映像制作にかかわるスタッフ、映像のキャスト(役者やモデルなど)

イベントで利用する映像の制作にかかる諸経費
撮影機材、映像に利用するものにかかる美術費、映像で利用するロケ地使用費、映像にかかわるスタッフやキャストの交通費、泊りの場合は宿泊費、映像で利用するスタジオ費など

 

4-4. 映像機材費

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映像を投影するスクリーンやプロジェクター機材などにかかる費用です。次のような要素があります。

 

オペ卓回り周辺機材
映像演出があるイベントの際には、「オペ卓」と言われる映像周辺機材を操作するテーブルが設置されます。スイッチャーやDVDプレイヤー、PCなどが含まれます。

ステージ回り周辺機材
ステージ登壇者が自分の話している声を確認するための返しのモニター設備など。

ライブカメラ
講演者のバストアップを撮影してスクリーンに投影したり、表彰式などでは受賞者の模様を映し出したりします。撮影した映像は記録映像素材として再利用できます。

労務、その他
設営・撤去に関わる人件費、及び設備機器の運搬費用

 

4-5. 照明機材費

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照明機材には常設照明と演出照明の2種類あります。

 

常設照明
イベントホールや会場に常設されている蛍光灯や水銀灯。会場全体を照らすような照明。

演出照明
表彰式などでドラムロールと共に会場を照らすムービングライト、スモークに浮かび上がらせるレーザービームなどの照明。この演出照明をコントロールするためのブースが必要になるので設営費がかかってきます。

労務、その他
機材設営・撤去に関わる人件費、及び設備機器の運搬費用。

 

4-6. 音響機材費

音響設備は会場常設の音響と、持ち込み音響機材を使用する場合があります。

 

会場基本音響機材
ホテルなどの会場はシーリングスピーカーと呼ばれる音響設備を持っています。

持ち込み音響機材
会場に音響設備がない場合や、機材のスペックと演出内容に乖離がある場合は音響機材を持ち込みます。

労務、その他
機材設営・撤去に関わる人件費、及び設備機器の運搬費用

 

4-7. ケータリング

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イベント会場で提供する、料理、ドリンク、お弁当、お菓子などの飲食費用です。

ホテルを利用する際には、料理と飲み物に関してはサービス料が発生するので注意が必要です。会場となるホテルによりますが、最低でも10%のチャージ料金は見込んでおきましょう。

立食パーティの場合、出席者の人数分料理を頼むと余ってしまうことが多いです。参加者数の年齢層や男女比にもよりますが、一般的な立食パーティであれば、参加人数の70~80%で考えるとちょうど良い分量になります。

 

4-7. 会場費

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会場費は、イベント本番に使用する時間帯だけにかかるものではない事を認識しなければなりません。「会場費はおいくらですか?」と聞いて「100万円です。」と答えが返ってきても、その金額が準備を含めたトータルの料金なのか、本番のみに掛かる料金なのか確認する必要があります。さらに、ホテルの場合は、この会場費にもサービス料がかかってきます。

イベントを開催する上で、会場はイベント要素、費用共に大きな割合を占める重要項目です。イベント成功の可否は「会場選び」にかかっていると言っても過言ではありません。

イベント会場をお探しの方は以下の記事を参考にしてみてください。

▶「企業イベントは「会場選択」が重要!失敗しないイベント会場の探し方

 

4-9. 宿泊手配

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遠方からの参加者が当日入りでは間に合わない場合に発生します。個人予約と団体一括予約のパターンがあり、それぞれにメリット・デメリットがあります。

 

個人予約
宿泊料金が安い。値段が揃わないために、人数が多いと個人で清算するので、後に手間と時間がかかってしまう場合があります。宿泊する人数が少数ならば、こちらをお勧めいたします。

団体予約
一人あたりの宿泊料は個人予約よりは高くなります。しかし、チェックインする前に鍵を前もって渡してくれたり、荷物の運搬サービスをしてくれたり、宿泊施設側サービスが良くなります。手間の軽減やイベントの満足度を上げることに重きを置く場合は団体予約をお勧めいたします。

 

4-10. その他

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PC、トランシーバーのリース料金、スタッフに宿泊費、現場で使用するペンやテープ、運営マニュアルや台本のコピー費用といった消耗品の費用が含まれています。

運営雑費:スタッフの移動費のように見積作成時点では把握できませんが、経費を雑費として計上しています。

 

4-11. 管理費:総額の10%~15%

イベント会社が各種手配を行ったことに対する手数料、複数の関係者のスケジュール進行管理にかかる人件費、営業で動く人件費や諸経費などが含まれています。

 

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5.経費の計算方法

経費の計算方法は下記の方法で行います。

総収入金額-必要経費=事業所得の金額

イベントなどで利用する経費の計算をするためには、まず勘定科目を設定します。勘定科目とは、簡単に説明すると収入や支出の内容を表すカードのようなものです。経費の計算の際に勘定科目に基づき行うことで、費用をグループ分けすることが可能になり、分かりやすくなります。

 

基本的な勘定科目は下記のとおりです。

地代家賃:事業で使用する土地や建物にかかる費用

水道光熱費:事業にかかるガス代や水道代、電気代など

租税公課:国や自治体に収める税金や各公共団体に収める費用

人件費:雇用契約を結んだ社員に支払う費用

福利厚生費:社員の健康をサポートするための費用

仕入:事業のために必要な商品や材料を調達するために支払った費用

広告宣伝費:イベントや商品を宣伝するためにかかった費用

販売促進費:イベントや商品を特定の人に宣伝するためにかかった費用

接待交際費:イベントを行う際にかかわる取引先との交際にかかった費用

減価償却費:高額な消耗品にかかる費用

消耗品費:事業に必要な消耗品にかかる費用

修繕費:事業にかかわるものなどのメンテナンスや修繕にかかる費用

旅費交通費:事業にかかわる交通費や宿泊費

外注費:イベントなどに利用する映像などを外注するときに支払う費用

研究開発費:イベントやセミナーなどの参加費、新しいものを無味出す際にかかる費用

新聞図書費:事業で利用する新聞や書籍の購入費用

通信費:事業で利用するインターネットなどや形態の通信費用

雑費:ほかの勘定科目に含めにくいもの、手数料など

 

この勘定科目に事業で利用した経費を当てはめていきます。勘定科目に当てはめた合計の数字が事業に必要な金額になります。この時に事業に関係のないものを含めないように注意しましょう。特にあいまいになりやすい勘定科目が福利厚生費、接待交際費、消耗品費、減価償却費です。この4つの勘定科目を決める際には細心の注意を持って行うようにしてください。

 

参考記事:イベント/セミナー開催に掛かる費用とは?費用と勘定科目の考え方のまとめ

 

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6.イベント会社に運営を依頼するメリットとポイント

イベントを開催する場合、企画から運営までを自社で行う方法と、イベント開催をマネジメントする専門会社へ依頼する方法とがあります。

自社のリソースのみでイベントを運営すれば費用は抑えられますが、担当者に大きな負担がかかります。一方、多くのノウハウを持つ専門会社へ依頼すると効率的にイベントを開催できるなどのメリットがあります。

ここではイベント会社に運営を任せるメリットや、依頼時のポイントについてまとめました。

 

6-1.イベント会社に運営を任せるメリット

イベント開催の専門会社へ依頼すると、以下のような効果が期待できます。

  • 各分野のプロフェッショナルから費用対効果の高いサポートを得られる
  • イベント関連業務を一任できることで、自社のリソースは社内業務へ注力できる
  • イベントの目的や目標に合った効果的な宣伝や集客が可能となる
  • 専門会社という第三者的目線から魅力的なコンテンツやアイデアが得られる

イベント開催に関連した業務には予算管理やイベント目的を設定する「中核業務」、業者や細々とした事務連絡を行う「周辺業務」がありますが、これらの業務を自社だけで賄う場合、多くのリソースが必要です。企業の規模やイベント経験値によっては、本業が一定期間圧迫されるというリスクが伴うでしょう。

その点、専門会社へ依頼すれば自社の人材は本業に専念でき、豊富なノウハウを持つ専門会社からイベント成功に向けたさまざまなサポートが受けられます。

イベント開催に向けたノウハウを持たない場合、アイデアや企画検討にお悩みの場合、イベント開催に向け必要な人材を自社で賄いきれない場合などのケースには特に専門会社への依頼がおすすめです。

 

6-2.見積もりを依頼する際のポイント

イベント会社に依頼する場合、前述の通り「プランニング費」「会場費」「人件費」「制作費」「広告費」「機材費」などさまざまな項目にて費用が発生します。

自社にとって適正な金額・内容の見積もりを得るためにも、イベント会社に見積もりを依頼する際は、以下の点を押さえましょう。

  • 不要な費用を省くため、イベントの企画を細分化し必要な費用だけを明確にする
  • 場所(イベント会場)、人(イベントスタッフ)、モノ(機材や制作物)などの項目に分けて費用を算定する
  • 予想外の費用発生にも対応できるよう、予備予算も設定しておく(予算の5%が目安)

このように、イベントにかかる費用を詳細にイベント会社に伝えることで、見積もり内容と希望とのブレを抑えられます。

このほか、カメラマンや司会者などの専門性を有するスタッフを自社のリソースで賄うことが難しい場合は、依頼先のイベント会社を通して適切に価格交渉を行いながらアサインを進めましょう。

 

6-3.イベントにかかる費用を抑えるポイントとは?

企業側の視点であれば、イベント開催にかかる費用はなるべく抑えたいところです。かといって、やみくもに相場より安い料金設定の専門会社へ依頼するのは得策ではないので注意しましょう。
イベントにかかる費用を抑える方法には、具体的に次のようなポイントが挙げられます。

  • 自治体で貸し出しているような市民ホール、レンタルスペースなどを会場にする
  • イベントの宣伝告知はFacebookやX(旧Twitter)などSNSも併用し広告費を抑える
  • 会場費などを抑えるために、オンラインイベントとしての開催や、オンライン・オフラインでの同時開催など、開催の形態を工夫する
  • 小規模事業者持続化補助金*」「展示会出展助成事業*」などの補助金を活用する
  • イベント内で関連商品の販売(物販)や関連サービスの提供を行い、収益化を図る
  • スポンサー企業を探し融資を受ける

*(令和5年度時点/最新の情報は公式サイトをご確認ください)

イベントにかかる費用について、資料に詳しい情報をまとめました。

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7.まとめ

イベント会社を選定する際は、「企画が自社のイメージと合うか?」「効果を期待できそうか?」「信頼できそうか?」という合否を問い、見積書でその会社の妥当性を確認することが重要です。

弊社株式会社ニューズベースには、これまで多くの企業イベントやセミナーの企画から運営のサポートを行ってきた実績があります。

より顧客満足度の高いイベント実現に向け、予算検討の段階からイベント後のアーカイブ動画の作成、事務局に関しても一貫したプロデュースが可能です。

相談前に費用感をある程度知っておきたい方にはイベントの予算を任された方向け資料をご用意しています。

 

イベント担当者向けの資料として、

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【セミナー・カンファレンス運営アウトソーシング】見積項目例・算出根拠表

などご用意しております。興味をお持ちの方はぜひこちらをご覧ください。

また、資料と共に企業イベントについて相談したい際はお気軽に問い合わせ下さい。

 

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