次へ活かすセミナーの徹底マーケティング分析方法

公開日:2019.11.19  更新日:2019.11.21

 

商品のプロモーションや新規顧客の獲得を目的としてセミナーの企画や運営をしている担当者は、次のような悩みを持つことがありませんか?

「会社内でセミナーを開催しているけど、効果があるのかイマイチ分からない」
「自社セミナーを改善していくために、数値的に分析する方法を知りたい」

セミナーを実施するだけでは目標の達成度合いや問題点が分からず、コストに見合った効果があるのか判断できません。指標や目的から結果を分析して、次のセミナーに活かすことが重要です。

 

本記事では自社セミナーを改善したい担当者に向けて、セミナーの開催効果を分析する方法や結果から問題点を対策する方法についてお伝えします。

 

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1.セミナーを分析する前に企画を考える

「そもそも、自社セミナーを開催する意味が分からない」と悩む担当者はいるかもしれません。目的がなければ求められる結果を確立できず、開催したセミナーを分析するのが難しくなります。

 

適切にセミナーを分析して問題点を改善するには、主催するセミナーの企画を細かく決定することがオススメです。どのようにしてセミナーの企画を決めていくのか、簡単に解説します。

 

1-1.セミナーの目的を明確化する

まず、自社セミナーを開催することで達成したい目的を明確化しましょう。一般的に企業がセミナーを主催する場合、次のような目的があります。

 

  • 新規顧客や見込み客に商品・サービスを宣伝するため
  • 世の中に普及していない自社商品を多くの人々に体験してもらうため
  • 既存の顧客にフォローして関係性を強化するため

 

例えば商品の販売促進により売上を伸ばしたい場合、「商品のプロモーション」をセミナーの目的にすることが可能です。目的を決めることで求められる結果やターゲットを決めやすくなります。

なるべくセミナー内容を分かりやすくするために、目的は1つに絞ることが重要です。複数の目的を設定してしまうと企画が難しくなり、想定している効果を得られなくなるリスクがあります。

 

1-2.目的からターゲットを設定する

主催するセミナーの目的を明確化したら、次に集客したいターゲットを設定しましょう。ターゲット層が決まることで集客効果が高まるほか、結果を分析しやすくなるメリットがあります。

例えば会計サービスのプロモーションを目的とする場合、個人事業主や中小企業の経営者がターゲットになるものです。確定申告しなければならない人に宣伝することでサービスの成約数を増やすことができます。

もし目的からターゲットを想定できない場合は、最初に決定した目的を考え直すことを勧めます。曖昧な目的を具体的にすることで集客すべきターゲットは見えてくるでしょう。

 

1-3.セミナー参加者が得たい効果を予想する

主催するセミナーの目的とターゲットを決めた後は、参加者が得たい効果を予想しておきましょう。セミナーに参加するメリットがあることで、ターゲットを集客しやすくなります。

例えばターゲットを個人事業主とする場合、確定申告を簡単に処理したいと考えるパターンがよくあります。確定申告の方法を解説するセミナーを開催することで、税務処理に悩む個人事業主を集められます。

ターゲットが関心をもたないセミナーを開催してしまうと、目的を達成するハードルが高くなるため注意しましょう。参加者が得たい効果を想定することがセミナーの効果を改善するコツです。

 

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2.目標数値から分析する

目的やターゲット、コンテンツ内容が適切に企画されたセミナーを開催することで、結果を分析しやすくなります。そして主催したセミナーの結果を分析するときは指標を活用することがオススメです。

数値として確認できる指標を分析することで、セミナーの問題点や課題が見えやすくなります。自社セミナーの効果を高めたい担当者が知っておくべき指標はKPIとROIの2つです。

どのようにして目標数値から分析するのか、それぞれの指標を詳しく解説します。

 

2.1.セミナーのKPIを設定

目的達成のためにセミナーを適切に実施できているか、分析するための指標としてKPIがあります。「Key Performance Indicator」の略称であり、多くの企業でKPIは活用されているものです。

例えば自社セミナーの集客数を重視する場合、集客単価や申込率をKPIとして設定することが可能です。もし申込率が悪かったときは、開封率やクリック率から集客方法を改善できます。

 

また、商品やサービスの売上を重視する場合、開催したセミナーによる成約率がKPIとして成立。属性ごとに成約率を分析することで、商品を売り込みやすい顧客層が見えやすくなります。

顧客との関係性強化のために参加者満足度を重視する場合、継続率やアンケート結果をKPIとして設定できます。満足度が悪いときは内容を改善したり明確化したりして改善しましょう。

一般的にKPIは期間を決めて計測する指標であり、セミナー毎に目標の達成度合いを見ることがオススメ。設定したKPIを改善していくことで、売上の向上や信頼性強化につながります。

 

2-2.ROIからセミナーを評価

セミナーに費やしたコストに対する会社への効果を分析するときに役立つ指標がROIです。「Return on Investment」の略称であり、ROIは日本語で費用対効果と呼びます。

ROIは「投資して得られた利益÷投資額×100」という計算式で求めることが可能です。例えばセミナーの開催費用が100万円として、利益が10万円発生した場合、ROIは10%となります。

 

自社セミナーを開催するたびにROIを計算することで、費用に見合った利益が発生しているのか判断できるもの。もしセミナーのROIが悪化しているときは次のような方法により改善できます。

 

  • 主催するセミナーのコストを削減する
  • セミナーで紹介する商品・サービスの単価を高める
  • セミナーで紹介する商品・サービスの成約率を改善する

 

各セミナーのROIを分析することでセミナーごとの成果を比べられるほか、セミナー自体に価値があるのか判別できます。客観的にセミナーを分析したい担当者はROIをチェックしましょう。

 

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3.分析結果から対策へつなげる

セミナーの担当者はKPIやROIといった指標を分析することで、自社セミナーの効果を客観的に見ることができます。より効果の高いセミナーを開催するには、分析結果から対策へつなげることが重要です。

既に自社セミナーを開催し終えて指標を分析した担当者は、以下の項目を参考にしてセミナーを改善しましょう。

 

3-1.結果から問題点を見つける

最初から完璧にセミナーを開催するのは難しく、結果を分析することで何かしら数値が悪い指標として表れるものです。結果が悪かった指標から開催したセミナーの問題点を見つけましょう。

例えばセミナーのROIが悪い場合、コストが高いことやマーケティング効果が悪い問題点があるもの。自社セミナーにかかるコストや宣伝する商品を見直して、ROIを高めることが重要です。

また、セミナーで紹介した商品の成約率が悪い場合、集客すべきターゲット層を見誤っている可能性があります。集客方法やターゲットを変更することで成約率を高めることが可能です。

 

3-2.問題点を改善してセミナーを開催

開催したセミナーの分析結果から問題点を見つけたら、問題を改善したうえで次のセミナーを開催しましょう。問題点を減らしていくことで主催するセミナーの効果を高められます。

例えばセミナーの満足度が低い場合、内容を分かりやすくして参加者の理解度を高めることで問題を改善できます。満足度を高めることで自社商品への販売促進につなげることが可能です。

 

3-3.売上への貢献度を正しく評価するのが重要

セミナーを開催するたびに改善を繰り返していくと、会社への売上の貢献が複雑になります。売上への貢献度を正しく評価するためには、収益アトリビューション分析を参考にしましょう。

企業の成長戦略にあわせて貢献度を分散させることで、改善させるべき指標や問題点を明確にできます。自社セミナーを定期的に開催する場合は各セミナーの貢献度を意識しておくことが重要です。

 

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4.さらに複合的に分析する

改善を積み重ねながら自社セミナーを開催することで、指標による分析結果は蓄積されます。多数ある分析結果を効率的に分析するには、多変量解析を活用することがオススメです。

データを複合的に分析することで新たな課題点が見つかり、セミナーの質を高めるのに役立ちます。どのようにして複合的に分析していくのか、多変量解析について詳しく見てみましょう。

 

4-1.多変量解析を活用する

多数ある指標に関連したデータから、複雑な状態を分かりやすくするのが多変量解析です。蓄積されたデータを要約したりマーケティングの結果を予測したりするのに多変量解析は活用されます。

例えば商品の成約率や集客単価、参加者の満足度から「この場所でセミナーを開催したとき、どれくらいの利益が見込めるのか」を分析することが可能です。

また、参加申し込み率や集客単価、ROIから「適切にセミナーへ集客できているのか」を判断することもできます。複数のデータから複雑な問題を解決するのに多変量解析は便利です。

 

4-2.多変量解析でセミナーを分析する手順

開催したセミナーの分析結果を多変量解析するには、次のような3つの手順で分析します。

 

  1. データ収集(解析に必要なデータの選択、質的量的変換、データクリーニング)
  2. 1変量解析(外れ値と異常値の処理、分布状況の確認、時系列分析)
  3. 2変量解析(クロス集計分析、散布図による分布状況確認)

 

実際に分析するには多変量解析に対応したソフトを利用することが必要です。扱うデータ量が多いため、エクセルなどの一般的な表計算ソフトでは解析できない場合があります。

 

4-3.分析データから予測

多変量解析によって分析データを出力したら、データ予測手法により結果を予測します。例えばセミナーの集客単価や成約率、参加者数などの項目における推移を分析して、将来の売上を予測することが可能です。

 

4-4.解析データから要約

多変量解析によるデータから人々の商品購入プロセスなどを単純化させることも可能です。例えばクラスター分析や主成分分析などにより、成約する参加者の特徴を要約できます。

 

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5.まとめ

本記事では会社内のセミナーを企画、運営している担当者に向けて、セミナーを分析したり改善したりする方法についてお伝えしました。自社セミナーで業績を改善したい担当者の参考になれば幸いです。

もし、これからセミナーを運営する場合は以下の「セミナーマーケティング運営の極意」も確認しておきましょう。
【成功者だけが知っているセミナーマーケティング運営の極意】

 

運営方法について気になる方は、お気軽にお問い合わせください。

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