研修会とは?目的やセミナー・講習会などの違いも解説!

公開日:2020.05.12  更新日:2022.09.30

ほとんどの企業では、研修会を実施します。階層別の研修や職種別の研修など、研修会の種類はさまざまですが、そもそも研修会とはどういう意味なのでしょうか。

また、研修会とセミナーや勉強会・講習会はどのように違うのでしょうか。

そこで本記事では、研修会の目的や、セミナー・勉強会・講習会との違い研修会を実施するまでの流れなどを解説します。研修担当者はぜひ最後までご覧ください。

 

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研修会とは?

研修会とは、そもそもどのような目的で実施されるのでしょうか?

研修とは、読んで字の通り、「研究」「修める」と書きます。つまり、研修会とは「ある特定の分野の技能や知識を学ぶ会」を指します。

会社が企画し、社員が職務上必要となるスキルや知識を集中的に身に着ける場を「研修会」と呼びます。

研修会の目標と目的

スキルや知識を身に着けるだけでは、ただの講習会と何ら変わりがありません。研修会が実施されるのは、社員個人のスキルアップが、最終的に会社の利益や生産性向上につながるからこそです。ここが、研修会とその他の講習会が一線を画すポイントです。

以上をまとめると、下記のようになります。

  • 研修会の目標・・・社員が特定の分野の技能や知識を学んでスキルアップすること
  • 研修会の目的・・・社員がスキルアップすることで、会社に利益が生じること

研修会の種類

研修には現場で職務に当たりながら実務訓練を行う「OJT研修」と、職場での業務を離れて知識を学ぶ「OFF-JT研修」の2種類があります。研修会は普段の業務を離れて受講するのが一般的であるため、「OFF-JT研修」に属する手法だといえるでしょう。

研修会の種類は、下記の4つに大別できます。

【階層別研修】

コミュニケーション能力やビジネスマナー、リーダーシップ、チームビルディングなど、汎用的に役立つビジネススキルを学ぶ研修会です。新人社員や中堅社員、管理職など、入社後ステップを踏みながら受講するケースが多くなっています。

【職種別研修】

ITスキルや英会話など、特定の職種に必要となるスキルを学ぶ研修会です。

【コンプライアンス研修】

セクハラやパワハラ、その他企業が順守すべき様々な法律の知識を学ぶ研修会です。

【自己啓発研修】

思考力、行動力、労働生産性など、社員の精神面を強化する研修会です。

 

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セミナーや講習会・勉強会の違い

研修会と似ている言葉としてセミナーや講習会・勉強会などがありますが、それぞれどのような意味で分けられているのでしょうか。それぞれの意味を簡単に解説します。

セミナー

セミナーとは、ドイツ語である「ゼミナール」という言葉が起源となっており、少ない人数で決まった分野やテーマについて話し合ったり討論したりすることです。

強制ではなく自主的に参加するので、積極的な人が多いイメージがあります。そのため、討論も非常に活発的です。また、セミナー終了後には必ず質疑応答の時間があるので、他の参加者の質問から多くの気づきや学びを得ることができるのです。

セミナーに参加することでノウハウやスキルの習得にもつながるため、満足度が高いのもセミナーのメリットと言えます。

講習会

講習会とは、スキルやノウハウを学ぶための集会です。複数人の生徒が講師から一つのテーマを学ぶことができます。

研修会とは違い、知識の習得はもちろんですが、現場でも使えるような実践的学習も行得るのが特徴です。講習会によっては実践的学習がメインの場合も少なくありません。

勉強会

勉強会と聞くと、学生時代の課題をひたすら勉強することをイメージするかもしれません。社会人においての勉強会とは、共通の目標やテーマに興味がある人同士が定期的に集まって議論するための会合のことです。

勉強会をすることでお互いに情報の交換や知識の共有ができます。勉強会は議論や討論と異なるので、あくまでもほかの人の意見を否定してはいけません。

また、参加者の知識やスキルに差がありすぎると、話し合いがまとまらなかったり情報の交換がうまくできなかったりする場合があるので、同じくらいのスキルを持った人同士であることが重要です。

 

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研修会を実施するまでの流れ

研修会の担当になった場合、企画から運営まで、どのように進めて行けばよいのでしょうか?

研修会を実施する1つ1つの流れを見ていきましょう。

企画をたてる

まずは企画です。企画は「現状把握」→「研修テーマと対象者の決定」→「目標と効果測定方法の設定」というステップを通ります。

【現状把握】

研修会を企画するにあたって、研修会の目標を設定しなければなりません。しかし、目標設定の前にやるべきことがあります。それが「現状把握」です。もう一度、研修会の目標と目的を振り返ってみましょう。

研修会の目標は「社員が特定の分野の技能や知識を学んでスキルアップすること」です。一方、研修会の目的は「社員がスキルアップすることによって、会社に利益が生じること」です。

これらを踏まえて研修担当者は、「社員がスキルアップすべき点はどこか」、「そのスキルアップによって、会社にどのような利益をもたらすのか」という視点から、現状の課題を洗い出す必要があります。

課題を把握できれば、その解決策として企画すべき研修会の内容も見えてくるでしょう。強化すべきポイントがはっきりしたら、それに基づいて研修テーマと対象者を決定します。

【研修会の目標と効果測定方法の設定】

現状が把握できたところで、「社員をどのような状態に持っていきたいのか」という研修会のゴール目標を設定します。

また、研修会のゴールに合わせて、研修会の効果測定方法を設定しておかなければなりません。テストをすればすぐに効果が測れる研修テーマもあれば、すぐに効果が測れない研修テーマもあります(コミュニケーション能力や、チームビルディングなど)。

そのような場合は、時間をおいてからヒヤリングやアンケート、チームの業績を計測することで効果を測る必要が出てきます。

このように、研修会の終了を1つのゴールとしながら、そこから新たにスタートするフォローアップを考えるのも研修会担当者の重要な仕事といえるでしょう。

企画の具体化

研修会の企画案の骨子が固まったら、予算や日程、会場の選定、タイムスケジュール作成といった具体化の段階に入ります。

この段階における大きな業務として、講師の選定が挙げられます。

【講師の選定】

講師には社内講師と社外講師がいます。予算が少ない場合、社内講師が採用されることが多いかと思われます。しかし、社内講師はプレゼンテーション能力が訓練されていない場合が多く、退屈な内容になりがちというのも現実です。

そのため、講演の評判が良く、なおかつ費用も予算内に収まる社外講師を見つけ出すことができればベストです。

企画書の作成・提出

ここまでの企画に基づいて、企画書を作成します。上司にNGを出されないためにも、企画内容はわかりやすく1枚の紙にまとめて提出しましょう。現状の課題、解決法などに説得力があれば、稟議に通りやすくなります。

上司からNGを出されてしまった場合、企画内容が悪かったのか、それとも伝え方が悪かったのかを分析して、企画を作り直しましょう。

企画の準備・推進

企画が承認されたら、具体的な準備に入ります。

【講師へ講演を依頼】

講師へ依頼する際に気をつけたいのは、研修内容を講師ときちんと共有することです。

例えば、「テーマはビジネスマナーです」と伝えるだけでは不十分です。一口にビジネスマナーといっても、社員が今身に着けるべきビジネスマナーと、講師がイメージするビジネスマナーにずれがある可能性もあります。そのずれを修正しないまま研修会当日を迎えてしまうと、研修会の開催意義が薄れてしまうでしょう。

研修内容を講師と正しく共有するポイントは、「なぜビジネスマナーについての研修会を企画したのか」など、依頼に至った背景を含めて伝えることです。これにより、講師はより正確にテーマを把握できるようになり、それに合わせて研修内容を最適化してくれるでしょう。

【研修会の告知や案内】

参加者への告知や案内を開始します。

メールや口頭、あるいは会社で使用しているチャットツールなどを使用して告知することになりますが、連絡漏れがないように複数回に分けて告知するなど工夫しましょう。

また、研修会が行われることで現場が混乱しないように、参加者のマネージャーの立ち位置にいる社員にもしっかりと根回しを行っておく必要があります。

【備品の用意】

研修会当日に使う備品のチェックリストを作っておくと良いでしょう。

机や椅子、アンケート用紙、参加者用の飲み物、プレゼンに必要なプロジェクター、ホワイトボード、講師のPCをつなげるためのコネクターなど、漏れがないように準備しましょう。

研修会の当日

いよいよ研修会当日です。講師に引き継ぎ、全体スケジュールが滞りなく進むようにタイムキープを行います。

講演が終わったら、参加者にアンケート用紙を提出してもらって終了です。終了後には、上司に提出する研修実施報告書も作成しましょう。

 

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研修会担当者が持っておきたいスキル

研修会担当者が持っておきたいスキルは以下の3つです。

・企画力

・調整能力

・講習能力

順番に解説します。

企画力

研修会担当者に必要とされるのは、現状の課題を解決するための適切な企画力です。そのためには、会社の方針を理解した上で現状の課題を把握し、そのギャップを埋めるために必要な研修内容を立案する、俯瞰的な視野を養う必要があります。

また、研修会だけですべてを解決するのではなく、継続的な研修プランを提案することも大切です。

調整能力

研修担当者には、会社や上司と、現場の間を取り持つ調整能力が不可欠となります。

特に、現場のマネージャーや受講する社員は、ただでさえ忙しい中で研修会に協力しなければなりません。そのため、研修会に非協力的だったり、期待感が低かったりする可能性も十分に考えられます。

協力的な雰囲気で研修会を実施するには、研修担当者の人望がカギとなります。現場にこまめに足を運んで協力をお願いしたり、メールで連絡を取ったりして関係者への根回しをしっかり行うことで、「この人になら協力してもいい」という支持を得ることができるでしょう。

講習能力

企画内容がすばらしかったとしても、講師選びを間違えると、研修は成り立ちません。プロの外部講師といっても、その実力はピンキリです。分かりやすく、研修内容をしっかり理解した講演を行ってくれる講師はなかなか見つからないものです。

良い講師を見抜き、依頼するためには、担当者自身が優れた講習能力を持っていなければなりません。良い講師は、良い講師を見抜くことができます。

 

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まとめ

今回は、研修会の目的やセミナー・勉強会・講習会との違い、研修会を実施するまでの流れなどを解説しました。研修会はセミナーや勉強会・講習会などと非常に似ていますが、意味は異なるので間違えないようにしましょう。

研修会は社員のスキルアップのためには欠かせませんが、人的リソースが足りず、研修会を開催したくてもできない企業も多いのではないのでしょうか。

そんな時にはアウトソーシングがおすすめです。アウトソーシングすることで、スケジュール調整や会場の設営準備などを委託できるので、少ないリソースでも研修の開催が可能となります。

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本記事を参考に、正しい研修会を開催しましょう。

 

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