イベントの予算書のテンプレートをダウンロードできるサイトを紹介!作り方やポイントも解説

イベントを開催するにあたって、予算書を作成する必要があります。
しかし、イベントの開催経験が乏しい場合には、どのように予算書を作成すればいいのかわからないという方もいるはずです。
そこで本記事では、イベントの予算書に記載すべき内容や作り方・作成する際のポイントについて解説します。
イベントの予算書のテンプレートをダウンロードできるおすすめサイトについても紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
イベントの予算書とは
イベントの予算書とは、イベントを開催するにあたって必要な費用や収益を一覧表にしたものです。
イベントの予算書には、大きく分けて収入項目と支出項目の2つがあります。
<収入>
- 参加者の登録料
- スポンサーからの支払い
- グッズの販売収入 など
<支出>
- 会場費
- 飲食費
- イベント運営費
- 企画制作費
- 演出費
- 空間装飾費
- 各種制作費
- 配布物関連費 など
イベントの予算書に記載すべき内容
イベントの予算書に記載すべき内容は、以下の3つです。
- 収入
- 支出
- 差引残高
順番に解説します。
収入
収入では、参加者の登録料やスポンサーからの支払いなど、項目ごとに分けた収入金額とその合計金額を記載します。
なお、項目ごとに分けた収入金額については、予算額と決算額を分けて記載するようにしましょう。
支出
支出では、会場費や飲食費など、項目ごとに分けた支出金額とその合計金額を記載します。
収入と同様に、項目ごとに分けた支出金額については、予算額と決算額を分けて記載するようにしましょう。
差引残高
差引残高では、収入の総額から支出の総額を差し引いた金額を記載します。
差引残高によって、実際にどれくらいのお金が残っているかを明瞭にすることが可能です。
支出の項目を更に詳しく解説
イベント予算を立てる際は、支出項目をできるだけ具体的に洗い出しておくことが大切です。
イベント開催において必要な費用を項目ごとに明確にしておけば、必要な支出の見通しが立ち、予算の立案や管理がしやすくなります。
また、現実的な予算を組めれば、事前準備から当日運営、事後の収支報告、更には次回開催時の参考にも活用できます。
ここでは、主な支出カテゴリごとに、記載しておきたい費用の具体例やその内容について詳しく紹介します。
1.会場や設備に関する費用
- 会場使用料:貸会議室、ホール、屋外スペースなどの会場使用料。イベントの規模や立地によって大きく変動する。
- 付帯設備費:音響・照明・プロジェクター・スクリーンなど、会場で利用する機材のレンタル費用。
- 清掃・警備費:会場の事前・事後の清掃や、来場者対応のための警備員の配置にかかる費用。
- 空調・電源使用料:一部の会場では、空調や電源の使用に別途費用が発生することがある。
2.備品・装飾・印刷物に関する費用
- レンタル備品:椅子、机、パーテーション、サインスタンドなどの什器類のレンタル。
- 会場装飾費:バナー、パネル、のぼり、花装飾などの設置費用。ブランディングや演出に関わる部分。
- 印刷物制作費:パンフレット、フライヤー、案内板、名札、アンケート用紙などの印刷物にかかる費用。
3.人件費・運営に関する費用
- スタッフ人件費:受付、誘導、運営補助などの当日スタッフの人件費。
- 運営代行費:イベント企画・進行を外部に委託する場合の費用(設営・撤収も含むことが多い)。
- ディレクション費:全体設計や進行管理を担うプロデューサー・ディレクターなどへの報酬。
- 講師・ゲスト謝礼:セミナー講師や登壇者に対する出演料や謝礼。
4.プロモーションに関する費用
- 広告出稿費:Web広告(リスティング、SNS広告)、チラシ、雑誌、交通広告などのメディア出稿費。
- 制作費:集客に使うバナー、動画、SNS投稿画像などの制作費。
- 集客ツール費:メルマガ配信システム、イベント告知サイトへの掲載料、有料プラン利用料など。
5.飲食・ノベルティに関する費用
- ケータリング・ドリンク代:来場者・スタッフ用の飲食提供。内容や提供スタイルにより大きく変動。
- ノベルティ・記念品:参加者に配布する粗品や記念品、PRグッズなどの購入費用。
- 試食・試飲用物資:展示・販売イベントなどで提供するための試食・試飲サンプル費用。
6.その他の費用
- 保険料:イベント保険(賠償責任保険など)やキャンセル保険への加入費用。
- 交通費・宿泊費:講師やゲスト、関係スタッフの移動や宿泊にかかる費用。
- 通信・配信環境整備費:配信イベントの場合、ネット回線工事やテスト費用などが発生することも。
- 予備費:突発的な支出に備えて、全体予算の3〜5%程度を確保しておくと安心。
※あわせて、音楽著作権や道路使用などの申請・許認可費が発生するケースもあるため、事前に確認しておくと安心です。
イベントの予算書の作り方
イベントの予算書の作り方は、以下の7ステップです。
- 目標を設定する
- 支出を算出する
- 期間を決める
- 必要なリソースを書き出す
- イレギュラー時の分析を行う
- 予算を調整する
- 定期的に予算を管理する
順番に解説します。
1.目標を設定する
イベントの予算書を作成するにあたって、まずは目標を設定しましょう。
目標を設定したら、達成するために必要なアクションやリソース・コストを算出します。
2.支出を算出する
目標を設定したら、次に支出を算出します。
実際にかかる支出と大きく乖離してしまうと、「予算が足りなくなってしまった」ということになりかねないため、以下のようになるべく正確に算出することが大切です。
例
- 会場費:65万円
- 飲食費:50万円
- イベント運営費:40万円
3.期間を決める
支出を算出したら、イベントを開催するまでの期間を決めます。
それぞれのタスクにどれくらいの時間がかかるのかを見積もりましょう。
イレギュラーな事態が発生することも想定して、なるべく余裕を持った期間に設定するのがおすすめです。
4.必要なリソースを書き出す
期間を決めたら、それぞれのタスクに必要なリソースを書き出します。
以下のように、リソースに応じたコストや単価も算出しましょう。
従業員 | 数量 | 単価 | コスト |
Aさん | 200時間 | 1,500円/時間 | 30万円 |
Bさん | 100時間 | 2,000円/時間 | 20万円 |
Cさん | 150時間 | 1,200円/時間 | 18万円 |
5.イレギュラー時の分析を行う
必要なリソースを書き出したら、イレギュラー時の分析を行います。
以下のように、イレギュラーごとに影響度と発生確率について、表を作成して可視化しましょう。
イレギュラー名 | 影響度 | 発生確率 |
A | 低 | 高 |
B | 中 | 中 |
C | 高 | 低 |
表を作成したら、実際にイレギュラーが起きた場合の対処法について考えてみましょう。
6.予算を調整する
イレギュラー時の分析まで完了したら、予算に問題がないか、もう一度確認します。
コスト・期間・リソースの観点から見直しを行い、必要に応じて予算を調整しましょう。
7.定期的に予算を管理する
予算の調整まで行ったら、実際に作成した予算書を基にイベントの準備を進めていきます。
イベントの準備を進めていくなかで、予算と実際の支出に大きな乖離があったり、何かしらの問題が生じたりする可能性があるため、定期的に予算を管理するようにしましょう。
イベントの予算書のテンプレートをダウンロードできるサイト
「イベントの予算書を自分たちで一から作成できるか不安」ということであれば、テンプレートをダウンロードしましょう。
具体的におすすめのサイトを以下にまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。
日本マイクロソフト株式会社
https://create.microsoft.com/ja-jp/templates/%E4%BA%88%E7%AE%97
特徴
- 予算書のテンプレートが多数あるため、イベント以外の用途にも活用できる
- Excelで簡単に利用できる
Smartsheet Japan株式会社
https://jp.smartsheet.com/free-event-planning-templates
特徴
- イベントの予算書だけで21のテンプレートを掲載している
- 無料で利用できる
Lark Japan株式会社
https://www.larksuite.com/ja_jp/templates/event-budget-template
特徴
- 非常にシンプルで、初めて利用する方でも使いやすい
- ダウンロードする際には、新規登録が必要
Mar-cari(マーキャリ)
https://media.mar-cari.jp/article/detail/547
特徴
- 収入・支出・差引残高がまとめられたシンプルな構成
- Excel形式でそのまま編集可能
- イベント初心者にも扱いやすい汎用フォーマット
イベントの予算書を作成する際のポイント
イベントの予算書を作成する際には、以下3つのポイントを意識しましょう。
- できるだけ詳細を記載する
- 過去のデータを参考にする
- 余裕を持たせた予算設定にする
一つずつ解説します。
できるだけ詳細を記載する
予算書を作成する際は、できる限り具体的かつ詳細に項目を分けて記載することが大切です。
「印刷費」や「備品費」のように大まかに分類してしまうと、項目ごとの費用が分かりにくくなります。大まかな分類は、予算が無駄に膨らんでしまったり、細かい項目を見落としたりといったことを生じるリスクがあります。
そのため、実際に予算を記載する際には「印刷費」というカテゴリの中に「名札印刷」「案内板」「パンフレット」といった形で、用途や内容ごとに小カテゴリをつくって記載するのがおすすめです。こうすることで、より正確な予算を組むことができ、見落としや想定外の出費を防ぎやすくなります。
例えば、イベントの規模が大きくなると、見積もりが10ページを超えることが少なくありません。そのような場合、エリアごと・コンテンツごとに分けてしっかり整理することが大切になります。必要に応じて大・中・小カテゴリのように系統立てて構成すれば、関係者にも伝わりやすくなってより正確な予算書を作成できることでしょう。
また、予算書に明記すべき項目として、予備費の存在も見逃せません。イベントでは突発的なトラブルや追加費用が発生することが少なくなく、あらかじめ全体予算の3〜5%程度を予備費として計上しておくと、安心して進行できます。
過去のデータを参考にする
イベントの予算書を作成する際には、過去のデータや事例を参考にしましょう。
過去のデータを参考にすることで、リアルな数値の設定が可能となります。
その結果、実際の数値と大きな乖離が生まれることはなく、スムーズなイベントの開催に期待ができます。
余裕を持たせた予算設定にする
イベント準備を進めるなかで、想定外のトラブルや問題が発生することは珍しくありませんん。
トラブルや問題が発生したことで思った以上に支出がかかってしまい、予算がオーバーする可能性も考えられるため、余裕を持たせた予算設定にしましょう。
まとめ
本記事では、イベントの予算書に記載すべき内容や作り方・作成する際のポイント・テンプレートをダウンロードできるおすすめサイトについて紹介しました。
イベントの予算書とは、イベントを開催するにあたって必要な費用や収益を一覧表にしたものであり、収入や支出・差引残高を記載します。
イベントの予算書を作成する際には、過去のデータを参考にしたり余裕を持たせた予算設定にしたりすることが重要です。
イベントの予算書のテンプレートをダウンロードできるサイトもいくつかあるので、ぜひ有効活用してみましょう。
「自分たちでイベントを開催できるか不安」ということであれば、株式会社ニューズベースにご相談ください。
株式会社ニューズベースでは、イベントプロデュース事業を展開しており、予算書の作成をはじめとする、さまざまなイベントの業務に対応しています。
年間400案件以上の運営実績があり、中小企業から大手企業・大学・官公庁まで、業界業種問わずにサービスを提供してきたため、安心して依頼いただくことが可能です。
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