知的労働者の1/3の仕事がRPAに置き換わる?RPAの仕組みを徹底解説!

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最近注目されているビジネスキーワードの一つが「RPA」です。大企業では導入が進められているRPAですが、あなたは「RPA」について知っていますか?聞いたことある、知っている方は部下や同僚に明確に説明することができますか?

本記事ではあなたの職場の業務を自動化して生産性を向上させる「RPA」に迫ります。読後にはホワイトカラーの生産性をアップさせる「RPA」のメリットが理解できるはずです。

目次

1.RPAとは

2.RPAが注目される背景

2-1.労働人口の減少

2-2.長時間労働

2-3.労働生産性

3.RPAが対応できる業務範囲

3-1.RPAの3つのクラス

3-2.RPAが対応できる業務とは

4.RPAを成功させるコツ

5.RPAの未来

6.まとめ






1.RPAとは

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RPA(Robotics Process Automation)とはロボットによるパソコン業務の自動化をする取り組みのことです。これまで人間が行っていたパソコンの入力業務やデータ整理といった作業をロボットや自動プラグラミングに代行してもらうことで、業務の自動化や効率化を図ることができす。また、ロボットが行うため、人為的なミスがおこりにくく、24時間365日の稼働も可能という利点もあります。

こうした機械による自動化は、工場などいわゆるブルーカラーの職場で行われるというイメージを持つかもしれませんが、今ではバックオフィスで働くホワイトカラーと呼ばれる人たちにもRPAのメリットが認知されつつあります。

RPAサービスを専門に開発・提供する企業は数多くあり、大手銀行や世界的な企業でも導入が進んでいます。総務省の資料によると(※1)2017年の調査では、国内企業の20.4%の企業が導入済み、あるいは導入中であるとしています。

今後導入を考えているという19.1%の企業を合わせると、実に4割の企業がRPAのサービスを認知しているといえます。海外では日本より一足早く、2015年ころから注目され世界的な企業にも導入されています。






2.RPAが注目される背景

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昨今、「働き方改革」という言葉を耳にすることが多くなりましたが、RPAが注目される背景は日本の労働環境の変化に原因があります。大きな要因としては「労働人口の減少」「長時間労働」「労働生産性」の3つが問題点となっています。労働環境の改善を図ることが求められるなか、ホワイトカラーの業務効率化を進めるために注目されているのがRPAです。






2-1.労働人口の減少

少子高齢化が進む日本で最も懸念されているのが、労働人口の減少です。総務省統計局が2018年6月に公表した人口推計では平成22年の10月から平成29年の10月まで総人口の数が下がり続けており、今後も総人口の減少が続くことがみてとれます。(※2)当然、総人口に占める労働人口も減少することが予想されます。






2-2.長時間労働

過労死問題が裁判で争われることも増え、長時間労働による弊害が問題になっています。労働時間の問題は以前から問題視されており、現在の労働基準法では1日の労働時間は8時間、週の労働時間は40時間と規定されており、それ以上の労働を強いる場合には労使間で36協定を結ぶなどの対策が講じられています。しかし、サービス残業の横行や機械などによって効率化が進んだブルーカラーに比べて、労働環境の改善が進まないホワイトカラー特有の業務内容の問題も原因の一つになっていました。






2-3.労働生産性

労働者1人当たりが生み出す、又は1時間で生み出す成果を数値化したものが「労働生産性」です。ただ日本ではこの労働生産性についてはあまり重要視されていませんでした。公益財団法人日本生産性本部が2016年に発表した資料では日本の労働生産性はOECD 加盟 35 カ国中 22 位と低い位置にあります。(※3)






3.RPAが対応できる業務範囲

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3-1.RPAの3つのクラス

RPAには行う業務の内容により、「クラス1」から「クラス3」までの3つのクラスがあります。「クラス1」は“定型業務の自動化”が業務の範囲で、情報取得や入力作業、検証作業などの定型的な作業を行います。

「クラス2」では“一部非定型業務の自動化”も含まれ、自然言語解析、画像解析、音声解析、知識の活用も行います。そして「クラス3」になると“高度な自立化”が求められ、プロセスの分析や改善、意思決定までも自動化で行います。

現在主流なのは「クラス1」レベルのRPA技術です。






3-2.RPAが対応できる業務とは

「クラス1」に対応したRPAが得意なことは一定のワークフローやルールに沿った作業です。例えば、キーボードやマウスなど、パソコン画面操作の自動化や別システムのアプリケーション間のデータの受け渡しなどが可能です。

具体的な業務事例としてはパソコンの起動やシャットダウン、アプリケーションの起動と終了、スケジュールの設定や実行、IDやパスワードなどの自動入力などのほか、エクセルデータから業務アプリケーションへのデータ入力、帳簿の入力や請求書など各種書類の作成まで実に幅広い業務が当てはまります。

具体的な導入事例としては総務省のサイトで大手都市銀行の20種類にわたる煩雑な事務処理について紹介されています。また、国内大手通信機器会社ではExcelファイル内の大量データを業務システムに1件ずつ入力する業務をRPAで対応しているほか、コピー&ペーストなRPAの補助が必要な業務をピックアップし300件ほどの業務改善アイデアがでています。(※4)






4.RPAを成功させるコツ

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RPAは人間を補完する役割を担い、業務を遂行する能力を持っています。企業内では仮想知的労働者(Digital Labor:デジタル・レイバー)として位置づけられます。将来的には人間とデジタル・レイバーの共存する社会もそう遠くないかもしれません。その際に必要になるのが人間とRPAそれぞれの役割分担を明確にすることです。

また、同時に必要になってくるのが、企業内での業務管理をはじめとした組織体制の見直しです。提携業務を行う効率が良くなっても、そのスピード感やメリットを生かすためには、現状では人間の判断が必要不可欠です。役割分担を行い、組織編成の際にRPAを生かして配置することがRPA導入を成功させるコツといえるでしょう。

また、業務改善や労働生産性の向上など成果がみられとあと、必要になるのがマンパワーの高付加価値業務へのシフトです。かつてブルーカラーの行う生産業務が機械化により改善された国内企業では、製品の大量生産という、より高い価値の製品に繋がりました。

RPAの導入によるホワイトカラー業務のオートメーション化で、企業活動の効率化とクリエイティブでより高い価値をもった製品と業務の創出に繋げることが必要です。そして最終的に企業利益へと導くことが最終的な成功をいえるでしょう。






5.RPAの未来

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日本RPA協会によると、今後「2025年までに全世界で1億人以上の知的労働者、もしくは1/3の仕事がRPAによる仮想知的労働者に置き換わる」と言われています。

また、前述のように現在運用されているRPAはまだ「クラス1」のレベルに過ぎません。今後、自ら学習する「ディープラーニング技術」の採用により、画像や音声、言語の解析を行う「クラス2」、業務プロセスの判断も担う「クラス3」といったRPA技術が登場する可能性もあります。

その際に不可欠なのが社内体制やルールの構築です。まずとりかかるべきなのは働き方改革につながる「業務改善・改革」の目標や方向性を明確にすること。そして自社に合うツールの選択を行い、組織内でのマネジメントに配慮して導入を進めていくことが大切です。






6.まとめ

総務省の推計によると、2060年には日本の人口は39.9%、2.5人に1人が65歳以上となることが見込まれています。(※5)

日本以上に労働生産性を重視する海外では、一足早くRPAが注目され、導入が積極的に行われています。しかし、世界に類を見ない超高齢化社会に突入しつつある日本国内こそよりRPA技術を導入する必要があるといえます。

仮想知的労働者を積極的に導入し、業務改善や国内外での競争力の強化、ひいては企業利益の向上に繋げていくことがこれからの企業経営に必要といえるでしょう。

参考文献

※1:総務省 RPA(働き方改革:業務自動化による生産性向上)

http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/02tsushin02_04000043.html

※2:一般社団法人日本RPA協会ホームページ

http://rpa-japan.com/

※3:RPA BANK:【決定版】RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)とは?

https://rpa-bank.com/report/7318/

※4:働き方だけじゃない!根性の使い道まで変えたRPAの威力 日経XTECH

https://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/column/18/00138/062200096/

※5:日本の人口推移 総務省

http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h24/html/nc112120.html