今流行りのリカレント教育とは?解説&成功導入事例を紹介

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皆さんは「リカレント教育」という言葉をご存知でしょうか?

これまでの日本では「終身雇用制度」を謳い、多くの方々が一つの企業で社会人生活を全うする働き方が推奨されてきました。


しかし昨今の日本は、先進国の中でも「高齢化社会」に突入し、多くの企業で働き手不足や、雇用期間の延長など、多くの問題に直面しています。

しかし、それらの問題を解決する一つの手段として、「リカレント教育」がカギを握ります。これは社会人になってから新たに「学び直す」ことを指しています。これまでは、働く上では重要視されておらず、必要性はありませんでした。

しかし、ワークライフバランスの多様化や、ライフスタイルに合わせて、自由にキャリアを選ぶ働き方が必要とされる今、リカレント教育は多くの企業や大学で注目を浴びています。

これを読んでいただくことで、リカレント教育についての理解を深め、更には読者の方の今後の選択肢の一つとしてリカレント教育を考えて頂ければ嬉しい限りです。

目次

1.リカレント教育とは?

2.リカレント教育を受けるとどうなる?そのメリットとは?

3.リカレント教育を導入している企業・大学

4.まとめ






1.リカレント教育とは?

まずはじめに、そもそも「リカレント教育」とは何のことか解説していきます。単語は聞いたことがあるけどよくわからないといった方でも、下記の文章を読むことで、リカレント教育の大枠は掴むことが出来ます。

リカレント教育って何?

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リカレント(Recurrent)とは、「反復、循環、再発性の、周期的に起こる」といった意味を持っており、リカレント教育は、〈学校教育(生涯学習)過程を終了させて就職した後でも、必要に応じて、教育機関に戻り、就労に活かすために学び直して、また新たに就職(就労)する、それを繰り返して生涯かけて学び続ける教育システム〉のことを指しています。

このシステムはスウェーデンの経済学者によって提唱され、その後、OECD(経済協力開発機構)によって取り上げたことによって広まった生涯教育構想になります。

現在では、日本政府としても推進しており、安部首相は「人生100年時代構想会議」の席上で、「リカレント教育」の制度拡充と、財源の投入を宣言しています。

リカレント教育における課題とは?

○組織の理解が必要不可欠になる
リカレント教育を行う上では、会社からの理解が得られないとなかなか厳しいと言えます。企業側としても社員の勤務時間の短縮や、費用負担の問題、学習機会の創出の有無など、企業単位で課題は各々存在します。そのため所属企業から賛同が得られないことにはリカレント教育は始まりません。

○支援・補助制度の有無、法整備の遅れによるハードルの高さ
日本政府でもリカレント教育を推奨しているものの、まだまだ公的支援や、補助制度といった制度面が整っていません。このため学び直したい意欲があっても、経済面で断念せざるを得ない人も多く、この要因も日本国内でリカレント教育が拡充しない一因となっています。






2.リカレント教育を受けるとどうなる?そのメリットとは?

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ここではリカレント教育を活用することで、どのようなメリットがあるかについて解説していきます。

一段と選択肢が広がり、キャリアアップが見込める

先述したように、これまでは終身雇用が一般的といわれ、外部の機関で学習するといった選択肢は必要とされていませんでした。しかし、ワークライフバランスの変化や、女性の社会進出等によって、多様なキャリアが創出され、それにあったキャリア、教育体制が必要となりました。リカレント教育はその一翼を担っており、活用することで新たなキャリアが描けたり、育休産休を経ても継続的に知識を身につけることが出来るなど、これまで諦めなければならなかったキャリアやスキルを諦めることなく、次のキャリアパスに繋げていくことが可能になります。

リカレント教育のことを世間はどう思っているのか?

ここでは世間の方々がリカレント教育についてどう思い、考えているのかについて簡潔に説明していきます。
エンジャパンが運営するミドル世代のための転職サイト「ミドルの転職」で、35歳以上のユーザー(2204名回答)を対象にリカレント教育についてアンケートを実施
こちらからデータを抜粋させていただくと、

○90%の方が「今後リカレント教育を受けたい」と回答
○学びたい内容TOP3「語学」、「経営・ビジネスの知識」、「専門資格」
○リカレント教育を受ける上での課題TOP3「費用負担」、「時間の確保」、「一時的にキャリアを離れることからくる恐怖・不安」

このことからもお分かりいただけるように、受けたい方が圧倒的に多いものの、時間や費用の確保や不安などが多く、行動を制限させているように見受けられます。
これらの原因が、日本国内でリカレント教育の拡大を妨げている要因と言えます。

データ抜粋
【調査概要】
■調査方法:インターネットによるアンケート
■調査対象:『ミドルの転職』を利用する35歳以上のユーザー
■有効回答数:2,204名
■調査期間:2018年1月4日 ~ 1月31日






3.リカレント教育を導入している企業・大学

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ここでは具体的にリカレント教育を導入している組織の事例について説明していきます。まだ少数の事例にはなりますが、一部の企業・大学で、リカレント教育を提供する組織は着実に増えてきています。是非こちらの事例を参考に、読者の方に具体的なイメージがお伝え出来ればと思い、解説させて頂きます。

株式会社 ベネッセiキャリア

ベネッセiキャリアでは、大学生から新社会人を対象に、大学での正課授業科目を中心とした「社会で必要となる能力」を伸ばすことを目的とし、キャリア形成支援といった内容を提供しています。この取り組みは学生から社会人になる段階をスムーズに行うことに一役買っています。

リクルートマネジメントソリューションズ

リクルートマネジメントソリューションズのターゲットは新社会人から中高年社会人と、幅広く視点を持っており、企業の持続的成長と個人の成長を目的とています。組織や人を多角的に捉え、行動の変化を促すための気づきの強化や、学びについてトレーニングしていく教育内容となっています。

明治大学

明治大学では、「履修証明制度」という社会貢献を目的とした社会人向けの学習プログラムを開設しています。時間帯も「昼」「夜間・土日」と選択ができ、マーケティング、金融・財務、ビジネススキルなどビジネスに関して幅広く指導を受けることができます。特に女性の仕事復帰を応援する「女性のためのスマートキャリアプログラム」が人気となっています。

日本女子大学

日本女子大学は、文部科学省に認定された「職業実践力育成プログラム」があり、このプログラムは厚生労働省に「専門実践教育訓練講座」に指定されています。
大学卒業し就職後、様々な理由で離職された女性に対し、1年間(または2年間)という期間で、再就職を支援するプログラム制度を提供しています。日本女子大学は早くからリカレント教育に着目していた、最先端を行く大学です。






4.まとめ

今回は近年多くの企業で注目されている「リカレント教育」について解説してきました。これまでの人事制度や、働き方改革、ワークライフバランスなどが、多くの企業で見直され、討論されている今、自身のキャリアを考えたり、「新たに学び直す」という新しい選択肢が現れ、そのニーズも高まりを見せています。
現状における世間の反応では、リカレント教育は普及度は発展途上ですが、今後リカレント教育は多くの方のキャリアの中に定着してくることが予想されます。
「学生=勉強(学ぶ)」、「社会人=働く」という固定概念に囚われず、自分自身の未来に前向きに学ぶ姿勢をもって、新たにチャレンジしてみましょう。

〈参考〉
・リカレント教育とは?意味、現状、課題、事例について(カオナビ)
・今話題の「リカレント教育」とは?大人の学び直しで生涯現役世代を豊かに生きよう(ジョブジョブメディア)

・35歳以上のミドルに聞く「リカレント教育(学び直し)」(エン・ジャパン)

・リカレント教育とは 生涯学習が重要な背景・日本の現状・大学の導入事例(Beyond)
・政府も推進の「リカレント教育」って何?(東洋経済)

・リカレント教育(BizHIMT)

・日本女子大学 リカレント教育課程

・明治大学 履修証明プログラム