OJTとOff-JTの違い、あなたは知っていますか?メリットデメリット解説

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職場で実務を通して必要な知識やスキルを身につける「OJT」と、職場を離れて座学などを受講し知識やスキルを身につける「OFF-JT」。どちらも社員を教育する場として、欠かすことのできないものです。

社内の教育制度を充実させることは、社員のスキルやモチベーションの向上はもちろん、質の高い人材の獲得にもつながります。若年層を中心に「成長できる会社で働きたい」という意識を持つ人材が増えており、教育制度の充実度は新卒・中途ともに就職先を選ぶ重要なポイントとなっています。社員教育のベースとなるOJTやOFF-JTの重要性は年々増しているというわけです。

しかし、企業の競争が激化し人材難が進む昨今では、これまでの社員教育をただ踏襲するだけでは、人材の育成が追い付かないといわれています。

そこで大切なのは、OJTやOFF-JTのメリットやデメリットをしっかり理解し、上手に活用することです。OJTとOFF-JTを適材適所で活用することで、社員教育の質は飛躍的に向上します。

この記事では、OJTやOFF-JTについて詳しく解説いたします。

目次

1. OJTのメリット・デメリット

1-1. OJTのメリット

1-2. OJTのデメリット

2.Off-JTのメリット・デメリット

2-1. Off-JTのメリット

2-2. Off-JTのデメリット

3.OJTとOff-JTの違い

3-1. 研修のスタイルや内容

3-2. 期待できる効果

3-3. コスト

4.まとめ






1.OJTのメリット・デメリット

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社員教育の代表的な方法としてよく知られているのが OJTです。OJTとは、英語の「On the Job Training」の頭文字を取ったもので、職場で実務の経験を積みながら、必要な知識やノウハウを身につけさせる教育方法です。

より効果的なOJTにするためには、メリット・デメリットをしっかり把握することが大切です。以下、OJTのメリットデメリットをご紹介します。






1-1.OJTのメリット

主なメリットは次の3つです。

(1)実践力が身につく
OJTでは実務を通して知識やスキルを身につけられるので、座学などに比べてより実践的な力を伸ばすことができます。仕事をしていて感じた疑問や不安をすぐに確認できるのも、実践力の育成に大きく役立ちます。

例えば、接客スタッフであればお客様からのイレギュラーな要望の対応方法、営業職であれば費用や納期の交渉など、座学では習得が難しいスキルもスムーズに磨くことができます。

(2)個々の成長具合に合わせて教育できる
社員教育は、事前に目標やスケジュールを設定して行います。ですが、一人ひとり覚えるスピードや得意不得意は違うものです。全員同じ教育をしてしまうと、非効率なケースも多いのです。

OJTでは現場で実務を行いながら教育をしていくので、フレキシブルな対応が可能。習得のスピードが速い社員にはさらにレベルの高い業務を教えたり、社員の不得意分野にはじっくり時間をかけたりと一人ひとりに合った教育ができます。

(3)教育にかかるコストが低い
OJTの場合、他の研修方法に比べて教育にかかるコストは低めです。外部から講師を招いたり、研修を外注したりといったコストがかからず、教育担当が実務をこなしながら実施できるためです。

企業間の競争が激化し、コストカットが重要視されるなか、OJTは非常に重要な教育方法であるといえます。






1-2.OJTのデメリット

デメリットは以下の2つです。

(1)教育担当により講義の質のばらつきがある
OJTの場合、社員教育のスペシャリストではなく現場担当者が教育を行うので、講義の質のばらつきが出てしまうケースがあります。

教育担当には、教える能力だけではなく、業務と教育のバランスを取りながら進捗を管理する能力も必要です。実務では優秀でも指導が不得意という場合もあるので、しっかり上司が目配りをするのがポイントです。新人のOJTの進み具合がいまいちだと思い、よく調査したら、教育担当の指導に問題があったというケースも少なくはありません。

(2)体系的な知識・スキルの習得が難しい
OJTの場合、現場で実務をこなしながら知識やスキルを習得していくので、体系的なスキル習得が難しい、教え漏れが発生しやすい場合があります。この場合は他の教育法で補う、チェックリストを作る、理解度テストを行うなどのフォローが必要です。






2.Off-JTのメリット・デメリット

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Off-JTとは英語の「Off The Job Training」の頭文字をとったものです。実務の現場から離れて受ける社員教育のことを意味し、代表的な例として、集合研修やセミナー、座学などが挙げられます。

Off-JTにもメリット・デメリットがあります。しかし、しっかり理解することでより効果的な運用ができます。
下記メリットデメリットをご紹介します。






2-1.Off-JTのメリット

主なメリットとして、次の4つがあげられます。

(1)専門性の高い知識が得られる
実務の現場から離れ知識やスキルなどを学べるので、その業務や技術のそもそもの成り立ちなどを体系的に習得でき、より専門的な知識を得られます。部分的な理解ではなく全体を把握することは、ゆくゆくは業務改善など業務のあらゆる場面で役立ちます。

(2)集中して知識やスキルを身につけられる
日々の業務が忙しいと、知識やスキルを習得する機会を作るのは難しいものですが、Off-JTの場合は時間をしっかり確保することができます。集中して最先端の知識やスキルを身につけて、レベルアップを図れます。

(3)多くの社員に同じ質で教育ができる
Off-JTは集団研修となることが多く、対象者に一律に同じ内容を教育することになります。そのため個別の教育とは違い、一定の質を保って知識やスキルを教えられます。教え漏れなどで、「Aさんは知っているけれど、Bさんは知らない」といった事態を避けられます。

(4)社員の時間的な負担を軽減できる
仕事が忙しいとプライベートの時間を削って、「自己啓発」の時間をとるのは難しいものです。Off-JTは業務として研修を行うので、対象者のプライベートの時間を圧迫せずに、スキルアップを図ることができます。






2-2.Off-JTのデメリット

Off-JTには、主に二つのデメリットがあります。

(1)業務で実践するのが難しい
Off-JTは実務の現場から離れて新たなスキルや知識を習得するものですが、その後、実務で実践するのが難しいというデメリットがあります。

特に外部に研修を委託した場合、知識やスキルそのものを教わることはできても、実際の業務でいかに取り入れるかといったところまでは教わることができない場合が少なくありません。その場合、実務に落とし込むのは個々の受講者なので、研修を受けたのにもかかわらず実務で活かされないケースも発生します。

(2)費用の発生
外部に研修を依頼した場合は発注費用がかかりコストが発生します。
社外で研修をした場合は加えて会場費がかかることも多くあります。






3.OJTとOff-JTの違い

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社内教育の代表的な例として、OJTとOff-JTを紹介してきましたが、この二つには大きな違いがあります。研修のスタイルや内容、期待できる効果、コストの3項目に分けてみていきましょう。






3-1.研修のスタイルや内容

OJTの場合、先輩や上司と一緒に仕事をしながら、ノウハウを習得していきます。ベテランの仕事ぶりを見てやり方を学び、分からないことがあれば質問し、指導を受けながら自分でもチャレンジしてみるという流れです。

一方、Off-JTでは、現場から離れた場で以下のような研修を行います。
・入社時のビジネスマナー研修
・中堅社員を対象としたキャリアアップ研修
・新たに管理職になる社員向けのマネジメント研修
いずれも、座学やグループワークなどが主な内容です。体系的な知識を学ぶことで、これから実務を行う際の土台作りをしていくイメージです。






3-2.期待できる効果

OJTの場合、実務の場で知識やスキルを習得することにより、即戦力として活躍できるようになります。先輩や上司との交流の機会が増えるので、チームワークの向上ものぞめます。

Off-JTの場合は、実務にすぐに役立つ知識やスキルを身につけるというよりも、土台となる原理・原則を身につける効果があります。即効性には劣りますが、長い目で見ると非常に役立ちます。






3-3.コスト

OJTは外部委託費や会場費などの費用がかからず、コストを抑えて社員教育ができます。

Off-JTの場合は、外部委託費や会場費などがかかる場合が多く、OJTと比較するとコストが高くなりがちです。






4.まとめ

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先輩や上司の指導のもと現場での実務経験を積みながら、知識やスキルを身につけるOJTと座学など現場を離れて知識やスキルを身につけるOff-JT。
どちらも社内教育のベースをなす教育方法ですが、それぞれメリット・デメリットがあります。

◎OJTのメリット
・実践力が身につく
・個々の成長具合に合わせられる
・教育にかかるコストが低い

◎OJTのデメリット
・教育担当により質のばらつきがある
・体系的な知識・スキルの習得が難しい

◎Off-JTのメリット
・専門性の高い知識が得られる
・集中して知識やスキルを身につけられる
・多くの社員に同じ質で教育ができる
・社員の時間的な負担を軽減できる

◎Off-JTのデメリット
・業務で実践するのが難しい
・費用の発生

どちらの方法を取るにしても大切なのは、その性質をしっかり理解した上で賢く活用することです。
場合によっては、両者を組み合わせるなどの工夫も必要となります。

企業間の競争激化や人材難などにより、社員教育の重要性は増すばかりです。限られた時間や費用を最大限活用して人材育成をするために、この記事が参考となれば幸いです。

【参考URL】
・日本の人事部~OJTとOFF‐JT~

・組織づくりベース~OJTとOFF-JT、SDとは?教育制度で押さえるべき3つの方法~

・Biz Hint~Off-JT~

・カオナビ人事用語集~OFF JTとは? OJTとの違いと研修効果を高めるOFF JTとOJTの効果的な連携~