何が必要?イベント運営に欠かせない運営マニュアルの作り方

イベントノウハウ

営業やマーケティング業務をしている方の中には普段の業務と並行して、セミナーや展示会出展などイベントの準備と運営準備に携わっている方も多いのではないでしょうか。

社内にノウハウや専任者がいればいいのですが、専門の企画部署を持たない会社では営業やマーケティング部門の担当者兼任することもあります。

イベントのノウハウが社内に蓄積されていない、または、運営経験が少ないため、イベントに何が必要なのか、どういう役割を配置すればいいのか分からない方もいると思います。

そこで、今回は円滑にイベントを運営いただくためのイベント運営に必要なリストや役割配置一覧をご紹介します。本記事を読んで、社内のイベント運営の見直しや効率化のきっかけにしてみてください。

目次

1. イベントの運営担当者の不安…
2. 「運営マニュアル」の重要性とそのメリット
3. 「運営マニュアル」作成のポイント
 3-1.イベントの全体像
 3-2.イベント計画
 3-3.緊急時の対応や備品リスト
4. 運営に必要な人員とは
 4-1.統括責任者/統括ディレクター
 4-2.運営ディレクター
 4-3.運営アシスタント/運営AD
 4-4.舞台監督
 4-5.進行ディレクター
 4-6.進行アシスタント/進行AD
 4-7.進行スタッフ
 4-8. 進行司会者
5. マニュアルの活用法
6. まとめ






1. イベントの運営担当者の不安…

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「イベント運営担当になったけれど、しっかりと運営できるのか…」
「どのように企画を立案すれば良いか分からない」

といった経験数の少なさから自社のイベントノウハウの充実度に不安を覚えたことや、今のイベント運営ノウハウに、もっと効率化を図りたい、改善をしたいと思ったことはありませんか?

営業やマーケティング担当をしていると、新製品発表会や販促イベントなど、クライアントや顧客へのPRイベントに携わることも多いものです。顧客との距離が一番近いから、商品展開の際に役立つから、あるいはイベント開催のコストダウンにつながるから外部に依頼せず社内の人間で…といった理由でイベントの運営担当者に抜擢されることもあります。

PR担当や営業推進担当を専任で行うことができればいいのですが、通常の業務と並行して取り組まなければならないケースもあります。兼任の場合には担当者がイベントごとに変わることが多く運営方法やこれまでのイベント実績や分析など社内ノウハウが蓄積されていない場合もあります。

最悪の場合、会場手配など準備の段階から手探りで進めることになり、より一層時間等労力の負担が大きくなってしまいます。コストダウンどころか、逆に負担が増してしまったり、それだけでなく通常業務にも遅れや効率の悪化など影響が及んだ場合には企業収益に影響がでてしまいます。

特に社内にノウハウの蓄積がないまま開催されるイベントでは事前の入念な準備が必要不可欠です。そのためには「運営マニュアル」の存在が必須となります。






2. 「運営マニュアル」の重要性とそのメリット

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イベントは参加者の満足度が大切です。参加者の満足度を得るためにも、事前の確認は入念に行う必要があります。しかし、イベントは企画から手配・準備、当日の運営までさまざまなスタッフが関わります。不特定多数の人間が関わることも多く、イベント情報や運営方法などを担当者1人1人が把握しスタッフ間でも共有しなければなりません。

運営マニュアルを作ることはこうした情報の集約につながるという大きな意味があります。また、マニュアルにすることのもう一つの大きなメリットとしてノウハウの構築という会社の財産になることがあります。

企画・準備から運営まで一つ一つの業務の洗い出しを行い、手順の統一化やイベント情報の集約を行うことで誰がいつ行っても安定した運営ができるマニュアルにすることができます。

また、イベントを成功させるにはスタッフ1人1人に動きが重要になります。メンバーがそれぞれ自主的に動くことができれば、より効率的に運営することができるでしょう。ただ、メンバーの動きがバラバラでは意味がありません。「イベントの全体像や目的」「メンバーの役割」とそれに関連する「メンバーの配置や動き」を明確にすることができるのがイベントマニュアルを作成する大きなメリットです。

どのメンバーが何のために、いつ、どこで、そしてどのように動くのか分かれば何か想定外のトラブルが発生しても、現場で素早く対応できる可能性が高くなります。加えてマニュアルで緊急の連絡先やトラブル担当者がはっきりしていると、よりイベント参加者が満足できる対応が可能になります。

マニュアルはイベント内容全般の洗い出しツールとしての役割も持ち、マニュアルがあることでスタッフも安心して業務を行うことができます。






3. 「運営マニュアル」作成のポイント

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イベントマニュアルを作成する際にはいくつかのポイントを抑えて情報を盛り込む必要があります。大きく分けると「1.イベントの全体像」「2イベントの準備」「3.緊急時の対応や備品リスト」に分けることができます。






3-1.イベントの全体像

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まず必要なのがイベントの全体像です。会場のタイムスケジュールやレイアウト、組織運営図があることで、スタッフは組織の中での自らの役割や位置、どの場所で動けばいいのか、いつ動けばいいのかについて全体像を知ることができます。


・組織運営図
イベントの運営組織やチーム体制を示すのが組織運営図です。イベントの規模が大きくなると関わる人数が増えてくるため、スタッフが個人の役割や位置を理解するためにも必要です。

・全体タイムスケジュール
イベント当日の各セクションや会場ごとの動きを時系列に沿って記載します。一覧にすることでスタッフそれぞれのスケジュールだけでなく、他の部署のプログラムやオペレーションとの兼ね合いなどを知ることもできます。

・会場レイアウト
イベント会場のレイアウトはスタッフだけでなく、来場者にとっても重要なものです。展示会形式のイベントであれば、ブースの位置や番号を、セミナー形式のイベントであれば座席の表記も必要です。






3-2.イベント計画

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イベント計画は準備に欠かせないだけでなく、人員配置や入場者の誘導にも関わる重要事項の一つです。

・オペレーション計画
イベント運用の際には受付担当や誘導担当、警備担当などセクションに分かれて業務を行います。オペレーション計画では誰がどのような業務を担当し、どのような作業を行うのかを明確にします。

・サイン計画
サインとは会場内で入場者を誘導する表示のことです。入口、出口、順路など会場への誘導はもちろん、インフォメーション、迷子センターや救護所、お手洗いの場所必要に応じて設置計画を立てます。






3-3.緊急時の対応や備品リスト

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イベントの際には、緊急時やトラブルへの対応や当日必要な備品リストをあらかじめ用意しておくことで、安心・安全な運営をすることができます。

・緊急時やトラブルの対応
急病人の発生や災害・天候の悪化による避難など、トラブルを想定した上で、対処法を記載します。提携している警備会社があれば、その記載を、近隣の消防や警察などの記載が可能であれば行いたいものです。

・備品リスト

イベントではオペレーションの遅れや人員の配置不足などがあっても現場での対処が可能ですが、必要な備品がなければ業務が行えない場面が数多くあります。例えば、受付で入場者リストがない、配布するアンケート用紙や筆記用具がないなどといった場合、備品を急遽用意するのには早急に人員と時間が必要となります。講演を依頼する場合には控室に姿見があった方が良い、など見落としが発生することもあります。
備品リストについてはイベントごとに細かな違いはでてくると思いますが、ここではサンプルとして100名規模のセミナーに必要な備品リストをご紹介します。貴社開催イベントの規模に合わせてリストに必要な物を加えてご活用ください。


[100名規模]セミナー備品リスト(Excel形式)
https://www.newsbase.co.jp/library/detail07/






4. 運営に必要な人員とは

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上記でご紹介した備品リストを見ていただけるとお分かりになると思いますが、イベントの準備には当日必要なものだけでも細かな配慮が必要です。そしてイベント運営に欠かせないのは当日の各運営スタッフです。運営スタッフには以下のような多種多様な役割があります。

1. 統括責任者/統括ディレクター
イベントの総責任者で関係各所への対応指示や確認を行うほか、主催者への報告・確認を行う役割も担います。イベント全体を把握していることが必要なため、準備段階から全体の設計に関わってきたメンバーがポジションにつくことがほとんどです。

2. 運営ディレクター
受付や誘導など運営実務部署に対して判断と指示を行います。またイレギュラーな事態が発生した時に窓口になるのもこのポジションで、統括責任者と兼務する場合もあります。この部門のメンバーはほかのスタッフに比べて高いディレクション能力が必要です。

3. 運営アシスタント/運営AD
受付・誘導などの実務で運営スタッフへの業務や休息の指示をおこないます。運営ディレクターへの報告と確認も重要な役割の一つです。

4. 舞台監督
舞台における進行責任者で照明や音源、映像のタイミングなどを演出する責任者です。ステージだけでなく、セミナーやシンポジウムでの演出も担当します。

5. 進行ディレクター
機材の手配・管理といった準備から舞台のタイムスケジュール管理まで担当します。舞台監督の下で業務を行うことも多く確認と報告も行います。

6. 進行アシスタント/進行AD
進行ディレクターのサポートが主な役割です。司会者や登壇者の誘導やタイミングの伝達から司会者に対して話し出すタイミングの指示、時間が予定より押してしまった場合に時間の短縮を工作するなどの役割も担当します。

7. 進行スタッフ
進行ディレクターやアシスタントのサポートを行います。演出で必要な小物や備品の準備のほか、アシスタントの代わりに出演者の誘導なども行います。また表彰などの場合には演出で花束を渡したりなど進行に関して実行する役割です。

8. 進行司会者
司会を専門とするプロが行うことが多いですが、社内イベントの場合、懇親会などプライベートなイベントでは社員が行うこともあります。イベントの種類によっては著名人やアスリートなど、司会者ではないけれど目を惹くような人選を行うことも効果的です。






5. マニュアルの活用法


マニュアルは作成しただけでは意味がありません。
事前に各スタッフが目を通し、自分の関わる業務について熟知しておくことが必要です。イベント当日に初めてマニュアルを見ながら対応する…という状況ではトラブル対応の遅さや事故発生の原因につながる可能性があります。

また、イベントにはそれぞれ煩雑な業務が発生します。例えば、来場者へのアンケート一つにしても誰が配布するのか、改修はどうするのかなど細かな確認が必要です。手順を確認するためにもスタッフ全員で事前に読み合わせと確認をする必要があります。

また、読み合わせと確認をすることで現場スタッフのフィードバックやマニュアルの運用面に落ち度はないか確認することができるメリットもあります。また、マニュアルにはそれぞれの部署に担当者を記載しておくことや、交通機関のトラブルなどでスタッフが遅れた場合のフォロー体制についても考慮しておくと良いでしょう。






6. まとめ

製品発表会、企業誘致セミナー、販促キャンペーン、入社関連イベント、周年記念イベントなど企業にとり社内・社外で行うイベントは重要な役割を持っています。特に販促キャンペーンや新製品発表会など、何度も行うイベントには準備や運営のノウハウなどをできる限り定型化しておきましょう。

イベントの運営マニュアルを作成しておくことで、担当者やスタッフが変わっても安心してイベント運営を行うことができます。それは来場するお客さんにとっても安心できる、満足度の高いイベント運営につながります。

しかし、イベントのマニュアル作成や当日の運営、人員へのディレクションには経験やノウハウが必要です。時間やマンパワーも必要なため貴重な社内リソースが割かれてしまう可能性もあります。イベント参加者の満足度向上やリードの獲得などイベントの目的に注力するためにも運営の際にアウトソーシングも活用を考えましょう。

イベント運営のプロからヒントやアドバイスを受けることでより的確な運営と精度の高いマニュアルの作成を行うことができます。ぜひ一度、イベントのプロ集団に相談してみてください。