誰も見ない、誰も来ないセミナーこそ、この夏一番のホラー動画!?

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八代さん

日本舞踊とゾンビ映画が好きなOL 上司に丁寧な物腰で失礼な事を言うのが得意。趣味に没頭しており、世の中のトレンドに疎い。悪気はない。部署内で「妖怪ものしらず」と呼ばれる。

 

部長

会社で割とエライ人 八代さんに失礼な事を言われる事に困惑している。役職柄社員の働き方が気になっている。最近のトレンドや日本だけでなく海外の事情にも詳しい。「妖怪ものしらず」の命名者にして、一番の被害者。

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「はあああ…」

 

「八代さん、さっきから上の空で、仕事が手に付かないみたいだけど、どうしたの?」

 

「あ、部長。実は大切な人が…」

 

「(え!?どうせ、午後に眠くなっただけだと…。)え!?そういう話は会議室で聞くよ。場合によっては、無理せず仕事しなくても…」

 

「本当ですか!部長!ゾンビ映画の巨匠ジョージ・ロメロ監督が、先日お亡くなりになられまして、追悼を込めて一晩中ゾンビ映画を見ていたのですが、気がついたら朝になってしいまして、可能ならば、早退させて頂きたい…」

 

「却下だ!心配して損した!そんなことより、任せていたセミナーの件はどうなってるの?」

 

「はい!バッチリです!」

 

「(出た。バッチリ。)君が自身満々なのは、何か怖いなあ。それで、どういった企画にしようと考えてるんだい?」

 

「え~教えなきゃダメですか?」

 

「当たり前です!うちの予算にも関わってるんだから。」

 

「わかりました!こちらです。」

 

「ふんふん。(アレ?思った以上に出来てるぞ。コレ)八代さん。これは君が一人で作ったのかい?」

 

「そんなわけないじゃないですか!部長が出張でこの半月出かけている合間に皆が手伝ってくれたんですよ。」

 

「(絶対。皆に作らせたな。この資料。あー皆に申し訳ないことしてしまったなあ。)あのね。これは手伝ってもらったというより、全部皆に作ってもらってるでしょ?!」

 

「そんなことないですよ!私目次作るの頑張ったんですから!」

 

「(目次て。)それ君、資料作ったうちに入らないからね!中身の作成をお願いしたんだから。」

 

「そうだったんですか?本当にすみませんでした。」

 

「(謝り方はバツグンなんだけどね。)いや、まあちゃんと「中身を作って」というオーダーをしなかったのはこちらの指示にも問題があったかもしれないし…」

 

「ですね!お互い気をつけましょうね!」

 

「え…うん。まあ。(いかん。ここでイライラしたらいつものペースだ。落ち着け俺!)

そうだね!皆のおかげでセミナーの内容自体は詰まってきているようだね。そこで、だ。少し時間もあるからちょっと新しい事を取り入れてみないかい?」

 

 

「部長は、またそうやって私の仕事を増やすんですね…」

 

「午後にウトウトする位ヒマしてるんだったら給料分は働いて貰わないとね。」

 

「何を新しく始めるんですか?」

 

「セミナーのリアルタイム動画配信をしようかと思うんだ。」

 

「動画配信?部長、ユーチューバーになりたいんですか?いい年して辞めた方が良いですよ。」

 

「(ユーチューバー知ってるの?)違う!セミナーを生中継で配信したり、配信後も動画をアーカイブ化して、その後の集客にも活用しようって言ってるの!「ウェビナー(Webinar)」っていうんだよ。「ウェブ(Web)」と「セミナー(Seminar)」を合わせた造語だ。」

 

「なあんだ。突然ユーチューバーを目指し始めたわけじゃないんですね。それなら、簡単そうですね。今はfacebookとかInstagramでも動画配信機能がありますよね。」

 

「(いつもの八代さんだと、ここで飛んでもない返しがあるんだけど…)あれ?意外と詳しいね。そうそうセミナー用に作ったアカウントとページで動画投稿できるからね。コメント機能で顧客とリアルタイムの双方向コミュニケーションが図れるし、面白そうじゃない?海外では「ウェビナー」は「動画」とは別のジャンルとして確立されているんだ。」

 

「良いですね!私、動画投稿見るのは好きなんです。ホラーゲームの実況とか。」

 

「(それで動画配信に詳しいのね…。)「ウェビナー」は特にBtoB企業のコンテンツマーケティング施策として効果的だと言われているんだ。」

 

「へー良い事ばかりじゃないですか?是非うちもやってみましょうよ!」

 

「うん。まあ、取り入れるのはいいんだが、メリットもあればデメリットもあるんだ

 

「その話長くなります?私次の予定が…」

 

「き・み・の仕事の話をしてるの!というより僕の方が時間無いからね!」

 

「あっ私の話をしてくださっていたんですね!ありがとうございます!では続けてください。」

 

「(…チッ!)ウェビナーはね、何回も繰り返し配信できるのがメリット。これは会社の基幹サービス説明なんかに相性がいいんだ。」

 

「何でですか?」

 

「基幹サービスっていうのは、簡単に言うとその会社にとっての柱の商品のことだよ。そういう柱の商品っていうのは、要するに会社の売れ筋商品というわけだから、商品の強みや特徴っていった訴求ポイントがハッキリしていることが多いんだよ。」

 

「つまり、イケメンは目鼻立ちがしっかりしてるみたいなことですね!」

 

「…うん。まあ。それでいいや。それで、そういう商品の強みや特徴っていうのは、大きく変わるようなことがないから、その部分はいつでも変わらず訴求しやすい。だから繰り返し配信できるってことと相性がすごくいいんだ。」

 

「そうすると、そのイケメンみたいな商品に興味がある方には、その動画を配信するのが手っ取り早そうですね!」

 

「そう!セミナーを今回みたいにイチから企画するより、うんと早く楽にできることがあるっていうのは大きなメリットになるだろう。あとは、実際のセミナーをやらずにウェビナーだけで完結する場合は会場費や移動費、それから時間が圧縮できるのは魅力だね。」

 

「でも、動画の配信って良い事ばかりじゃなくないですか?」

 

「今日は、たまに良い事言うな。君は。そうそれ次に話そうと思ってたの。」

 

「本当ですか部長?私の話から取ってつけたんじゃないんですか?そんなことしなくても私、部長のこと尊敬してますから安心してください!」

 

「尊敬ですか…ありがとうございますですねホント!取ってつけてませんよ。動画配信はね…」

 

「私、ホラー動画見ていて思うんですけど、私がどう思ってるか投稿者はわからないじゃないですか?視聴者が笑っちゃうぐらい少ない動画だってありますし。」

 

「言っちゃったよ!そうだね。顔が見えないのと動画だと見てもらえないかもしれないというのがデメリットになりうる。それから、ウェビナーの場合は、動画だけでわかってもらわなければいけないから、資料作りは大変なんだよ。」

 

「私は、楽な方を選びますからセミナーにしましょう!」

 

「あなたは楽でしょうよ!みんなが大変ですけどね!

他にも、フィードバックの問題がある。通常のセミナーのように紙のアンケートするわけいかないからね。web上でフィードバック貰う必要があるから、対策を練らないと、なかなかアンケートに回答してくれない。」

 

「webのアンケートなら、回答もクリック一つで簡単だし、ちゃちゃっと回答してくれるんじゃないですか?」

 

「君は、ホラー動画見たあとに、感想が欲しいから回答してくれって言われてだよ。回答するのに10分くらいかかる、長いアンケートに答えてくれって言われたら素直に書くタイプ?」

 

「ブラウザをそっと閉じるタイプですね。」

 

「ね?だから、アンケートに答えてくれたら、セミナー内容を補足した視聴者にしか配布しない特別な資料を提供するとか、ネットショップや人気のカフェなんかの金券を配布するとかのその場のお得感を演出しないと回答してくれないんだ。」

 

「部長は私のことが良く分かってますね!やるじゃないですか!部長!」

 

「うん。一般論!でもやっぱり動画配信は広くターゲットにリーチできるから魅力的なんだ。うまく組み合わせるんだよ。」

 

「でもデメリットは何とかしないとダメですよね?私イヤですよ。誰も見ないセミナーなんて。」

 

「うんそうだね。会社はもっとイヤなんだ。うん。だからデメリットの一つである顧客のフィードバックを技術面から貰いやすくするために、手軽なアンケートフォームを簡単に作成したり管理できるツールなんかも今はたくさん出てきている。」

「フォームって、なんですか?」

 

「Webページ上で、ユーザーからのデータ入力を受け付ける部分のことだよ。君もネットで買い物する時に個人情報を打ち込んだ事があるだろう?」

 

「はい!このぬいぐるみはネットで買いました!ほら!可愛くないですか!」

 

「(…うわ、気持ち悪い。)あ、うん。君っぽいぬいぐるみだね。あとはね、セミナー内容を全文書き起こしテキスト化して、「ログミー」のようなメディアを使ってコンテンツ化することも良いと思う。そこから拡散して集客ものぞめるかもしれないから。」

 

「書き起こし、面倒じゃないですか…?」

 

「今は音声認識ソフトがPCやスマホに標準で備わっている場合も多いし、色んな企業が音声認識ソフトを開発していて、無料版もあるから試してみると良いよ。」

 

「最近の技術の進歩で、部長って便利になりましたね。」

 

「日本語がおかしいぞ、このコ。それと、これから注目されているのはAIを使った会話音声から満足度を特定する技術自動光学認識技術を使ってカメラに写った顧客の表情から満足度測定をする技術だね。

 

AIが『興味を示す顔や声』を学習して、顧客の関心を判断できるようになると、売れ筋の新製品を開発したり、一人ひとりの好みに合わせて商品を勧めたりできるようになる。」

 

「部長、楽しそうに説明しますね。何を言ってるか分かりかねますが、楽しそうな雰囲気は伝わっています!」

 

「…ああ、そう。よし、とりあえず、録音してた過去のセミナーを書き起こしてみようか。」

 

「はい!頑張ってください!」

 

「お前がやれよ!」

 

参考文献

セミナー動画をライブ配信する「ウェビナー」。BtoB企業の約7割がその効果を認めるワケとは?(movie times)